2024年08月30日 17時02分

《おおすみ雑記 》

文化財としての価値、この鹿屋市の歴史的にも貴重な建物

鹿屋市中央商店街の築102年古民家、岩元邸

 鹿屋市中央商店街の中にある築102年の古民家、岩元邸。
 個人的にも古民家が好きで、10年くらい前は、囲炉裏やかまどや土間のある家で、ナチュラルな生活を週末だけでもしたいなと考えていたことがあった。

 その前提となるのは、もともとアウトドアが好きだったが、この大隅半島の照葉樹林帯の奥深さを知って、その自然の豊かさを食とかライフスタイルで体感しながら生活してみたい。
 それは東京とかの都会で住む豊かさとは、ベースとなるものが違う幸福感というようなもの。この大隅半島でしか体感できない自然そのものを相手にする豊かな生活。羽釜と薪で炊くご飯、囲炉裏の火を見ながらゆったりと食と対峙。不便と思うかもしれないけど心休まる時間を過ごす。

 以前のように自然に触れる機会が少なくなっているが、今は、自然とのふれあいということではなく、古きよきものに触れる時間、それも10部屋近くある広い邸宅。
 しかも釘一本使っていない建築、造作も含め、この建物と同じような建物をいま造ろうとしても太い紅タブの梁など材自体がないし、宮大工のような職人も少なく、本当に文化財としての価値、この鹿屋市の歴史的にも貴重な建物だと思う。しかも街のど真ん中に残されている。

 その岩元邸、所有者の思いもあり、地域のために何らかの形で活かして…と、商店街の活性化に繋がるようなプロジェクトがスタートしている。

 新たな組織ができて、地域と関わりながら初のイベント、周辺の子どもたちといっしょにそうめん流しが行われたが、その前には、プロジェクトのメンバーが集まり、修繕しないといけない箇所、屋根の具合等も見て、今後の活用の仕方を話し合った。

 鹿屋市内にも北田町に梅北邸がありいっときはカフェやセレクトショップで活用されていたが、所有者が変わり解体され、市役所裏にも飯山邸が長い間空き家となっていたが、そこも壊された。
 本町の久木田邸も、ここは空き家ではなかったが、建て替えされるために解体された。それらは持ち主がいて外野がどう騒いでも何かできることはなかったが、この岩元邸は、持ち主と商店街と同じ方向を向いて、何か形を作ろうとしている。

 今後は、屋根の修繕等にどれくらいの費用が掛かるのかなどを知り、本格的な活用に向け、ここしばらくは、現状でできる活用を模索、広く市民、地域住民の利用を募集している。

 地域活性化のためには、経済的価値を図ることも大事だが、こうした文化的、歴史的なものを大事にする風土、そういったたことが、その地域の独自性を生み出し、例えば、地方に外国人が集まるインバウンド事業にも繋がったりする。

 今は、いろんな人たちが、この岩元邸を知り、足を運んでもらい、商店街のにぎわいにも繋がるような活用に皆さんのお知恵を拝借。
 興味のある方は、k.akiya.project@gmail.comへ (米永20240830)

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