2024年07月27日 11時11分

《雑草 》

幼少期の暑気払いの思い出話が飛躍したが…

 夏休みに入って暑さは10年に一度の熱さであるといわれ、私が小学校低学年の頃は王子町の和田井堰の処に水浴びに上級生に連れられ良く行った。
 井堰を流れ落ちる処が途中空洞になっており其処に入ったりして、流れ落ちる堰の高さは1メートル位で2段構えの涼しさであった。

写真=今は親水公園となっている和田井堰

 堰の内側は砂や土が貯まっており其処だけは浅かったが、少し奥の方は1間位あり1間竿と言って深くなっており、深い処は10間竿と言い絶対に奥の方に行くなと言われていた。

 水は高隈山や台地から湧き出てくる裂罅水で冷たい綺麗な水だった。低学年生は井堰付近だけで水浴びに興じ絶えず上級生が付いており深みに行く者は、突っ込まれる制裁を受ける躾があった。

一軒竿や北田池の思い出

 やがて鹿屋市内の北田池に広い木製の低い台上の飛び込み台が設置され、水泳場が出来上がり深さもそんなに深くなく、初心者は台と南側の池の端との間が安全であった。

 この簡易プールで横泳ぎ平泳ぎと、横泳ぎ・抜手(首だけ水面に出し古式泳法)を覚えた。 鹿屋小学校橋の袂の砂場にも行ったが、低学年生には不向きであった。

 寿明院(瀬戸町)入り口に今は水門だけ名残があるが、当時遠矢百貨店から現在の曽田坂に行く大きな道路は出来ていなく、新田川沿いの細い道路があり其処が本町・向江・曽田・寿命院の子供の水浴びだった。

 水は綺麗で絶えず近所の大人が監視に来ており、北田池の簡易プールが出来る迄は夏の暑さからの涼を求めて皆はそこで泳いだり水浴びをした。
 あっちこっちと行かず此処だけは私達に暑さを凌いでくれ処で、その後北田池に簡易プールが出来て私達子供らとっては別天地であった。
 今は駐車場になっており東側山手の左片隅に、当時を偲ぶ記念碑がひっそりと建立されている。

地域の特色生かし此処でしかできないイベントを

「ちんけころ思いで尽きぬ北田池」と刻まれ、由緒書きには約400年前に鹿屋城の内堀として湧水を満々と貯めて城兵の飲料水に活用したとあり、30アールの広さの池は鹿屋城(城主鹿屋氏)が300年間落城しなかったのは此の内堀が守ってくれた。

 近世では水道用・消防用水として農業用水(今も残る)利用され、平時には船遊びもして住民の楽園となり四季を通じて楽しんだ池であった。
 私達が中学・高校生になる頃は汽車で高須・荒平海水浴場と行ける様になり、高山・吾平・川東からもグループで来ており懐かしいが時代で今は隔世の感がある。

 さて猛暑でリナシティの水辺のイベント広場のガレリアは、子供たちの水浴び場になっているかと思って行ってみた。
 夏休みになって幼少の児童は母親同伴で、水遊び来ているのではと思ったが閑古鳥が鳴いて(ゴーストターン化)いた。
 北田池からの湧水で綺麗な水遊びには最適だが、様々な規制がり出来ないのだろう。川の中に井堰の役目を果たしている石を工夫して水浴び場は出来ないか、カヌーでも浮かべることは如何なのか猛暑を凌ぐ涼感もと思うのだが、子供達に思い出の場所が欲しいと思う。

 限定された期間の大きなイベントは相当な労力を必要とするし、その地方・地域特有のイベントと競わなくて良いのではないか。
 鹿屋にはその地域の特色を生かし此処でしかできないイベントを創出するのも、鹿屋の未来街創りでないか。

倭寇で活躍した船が行き来した事蹟も

 鹿屋川は大手町の橋か小学校の橋から曽田の橋の袂まで手造り筏のデモストレーションをする。皆が制作創意に参加できる催しも楽しみになる。
 鹿屋川は鹿屋城まで当時船が上がっていた。歴史では商工会議所辺りまでは倭寇で活躍した船が行き来した事蹟がある。
 勿論温故知新を大切に古い祭りは残し、鹿屋城の北端に稲荷神社(大明神)今も残っており北田池周辺の料亭・割烹の芸者達が太鼓三味線で今のリナシティあたり迄行き来した事実は神社棟冊に記されていた。

 恐らく鹿屋氏が約300年間統治した時から上谷の稲荷神社から鹿屋城下の活性化を栄える様に祭ったのだろう。
 猛暑に負けない工夫は今昔変わりないと思う今も昔も上谷の大明神から瀬戸町あたりまで地域住民の活性化と繁盛を願い、夜は提灯、灯篭とを付け暑気を吹き飛ばすことを盛んに工夫した。

 一過性のイベントも大切だが活性化を含めリナシティの橋に、自家発電で滝のカーテンを流してはどうなのか一工夫して欲しい。以前ガレリアに鹿屋工業の生徒達が自家発電装置を展示していたが、ミストを噴霧すれば外気との対流が生じ微風が起る筈だがその後か気掛かりになっている。活性化に繋がる意欲はデモでアピールして賑わいを創出して欲しい。

 脇道に逸れたが懐かしい幼少期の思い出の中に先人達は、社会人としての躾と道徳心を育んで呉れた。幼少期の暑気払いの思い出話が飛躍し過ぎたが、今の子供達も少子化で環境も変わっている。でも少しでも親子の愛情を育む努力を微力ながら私達で協力したいものだ。(岩重20270727)

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