2026年10月13日 20時47分

《建設・インフラ 》

つながる鹿児島 広がる未来~桜島大橋構想のこれまでとこれから~

令和8年度鹿屋経済同友クラの研修例会

 令和8年度鹿屋経済同友クラブ(天野純一会長)の研修例会が、令和8年10月8日(木)、ホテルさつき苑で開催され、つながる鹿児島、広がる未来~桜島大橋構想のこれまでとこれから~と題し、久保薗東一副会長を講師に講演を聴いた。

写真=つながる鹿児島、広がる未来~桜島大橋構想のこれまでとこれから~の講演をする久保薗氏

 天野純一会長が、大隅半島と薩摩半島とを結ぶ橋の重要性など語りあいさつ。
 
 久保薗氏は、桜島架橋構想が、1988年立元六男会長のときに、当時の参議院議員であった森山裕氏により、21世紀の鹿児島に大きなビジョンを…として「桜島架橋の夢を現実に」という冊子からスタートしたこと。

 同クラブを中心に活動が始まり、次の歩みを語った。
 2004年に「桜島架橋推進協議会」が発足。
 2005年、桜島架橋推進総決起大会を1200人の参加で大々的に開催。
 2006年には鹿児県知事へ署名15万1858名分を提出
 2009~2011年には、鹿児島県錦江湾横断交通ネットワーク可能性調査。
 これまで、鹿屋市や垂水市など大隅半島、また鹿児島市の天文館、中央駅などでの署名活動をするなど活動をしてきたが、2020年12月16日、鹿児島市内での組識立ち上げが心要との認識から、桜島大橋推進協議会が発足され、鹿児島市内で再始動、県議、知事への各報告、要望書の提出など行ってきた。

 2023年11月、桜島架橋建設推進協議会が発足。
 2024年11月には、錦江湾横断道路推進連携協議会の設立協定書が締結された。

 そして総決起大会の第1回が、2025年1月、桜島町の南栄リース桜島アリーナで550人の参加者で開催され、①緊急救命道路②大規撲災害避難道路③経済効果や発展が大会宣言された。
 第2回総決起大会は、令和8年7月、県民交流センター(カクイックス交流センター)で開催され729名が参加。①緊急救命道路②大規模災害への備え③観光・産業振興などの大会宣言が行われた。

写真=あいさつする天野会長

 そして鹿屋経済同友クラブの研修として、明石海峡大橋、天草五橋などを視察。
 明石海峡大橋では、1988年着工、1998年開通。
 建設中の阪神淡路大震災を乗り越え、設計を微調整。最大風速80m/sの強風や、秒速4.5mの激しい潮流に耐えることができる構造になっていること。

 「海・風・地震」という巨大な壁を、最先端の土木技術で乗り越えた日本の最先端の土木技術。明石海峡大橋建設の最大の功労者は原口忠次郎氏(当時の神戸市長)で、建設構想と調査予算を議会に提出した際に、時期尚早や無謀であると失笑・批判されたことに対して「人生すべからく夢無くしてはかないません」と言い放ち推進。

 視察研修では、実物を見てスケールの大きさを体感したことが、桜島架橋への思いにつながった。夜間などは美しいライトアップが行われ、「バールプリッジ」の愛称で親しまれている。

 明石海嫉大橋は、なぜ必要だったのか。
 原口次郎氏(のちの神戸市長)の「神戸と四国を一体的に結ぶことが地域の発展に欠かせない」という強い決意。
 1995年の海難事故を背景に、一人の命と生活を守る交通基盤としての意味。
 本州四国連絡橋は、公団債や財政投融資などの有利子資金、国・地方自治体の出資全によって整備される計画で、完成後は有料道路として通行料金で返済する仕組みとなっている。

 天草五橋は、1961年着工、1966年に5年間で完成。
 5橋それぞれが異なる構造・工法で建設された。
 当初はB/C (費用対効果)と返済期間が大きな課題だったが、計画上の返済期間39年に対し9年で完済した。
 現在は九州屈指の広域観光ルートとして、生活道路や産業道路、命の道路、地域活動を支える生命線として機能している。

 視察研修から得られた示唆として、その必要性、地域の力、将来への投資が必要。桜島架橋構想を地域の将来像として捉える。

 また、これからの方向性として、明石海峡大橋・天草五橋の事例から、地域の将来を支える「橋」の可能性を考えて、これまで28年間の活動を踏まえ、住民、経済、行政の連携をさらに広げる。

 国土強靱化の交付金・補助金等も活用しながら、自治体の地域計画・更新計画への位置づけを求める。
 これからは行政の出番であり、これまで民間の力でここまで実施してきたことを踏まえ、今後は行政が主体となって活動。つながる鹿児島、広がる未来を考えていく。

そしてギリシャのリオン・アンティリオン橋の説明を行い、その構想から完成までのビデオを観て、桜島架橋の実現へ大きな期待を掛けた。

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