2026年09月20日 15時16分

《食・物産 》

果汁多く独特な香り 天然の調味料 辺塚だいだい はさみ入れ

 令和8年産鹿児島きもつきベジフル内之浦部会・なんぐう地区果樹部会「辺塚だいだいはさみ入れ式」が、令和8年9月15日、肝付町内之浦地区の大迫辰巳農園で行われ、これからの本格的な収穫に向けて弾みをつけた。

 「辺塚だいだい」は、大隅半島南部に位置する肝付町、南大隅町に古くから自生している地域固有の香酸柑橘。

 果皮には、ライムにも似た独特な香りがあって、果汁歩合は50%前後と豊富。
 早い時期に収穫したものは酸味も強い。

写真=鹿児島きもつきベジフル内之浦部会役員の永谷亮太氏らによるはさみ入れ

 収穫が始まる8~10月頃は、果皮・果肉とも鮮やかなグリーンで、酸味、果汁が多いことから、地元では、酢の代用品として使用される天然の調味料。

 11~12月になり果皮がグリーンから黄色になる頃には酸味も抜け、やわらかな酸味とさわやかな風味となり、その時期の果汁は、この地域でしか手に人らない貴重な地産地消の加工食品の原料として地元の加工業者から重宝されてきた。

 また、県内飲食店、県内醸造メーカーからは、苦みを帯びるダイダイに比べると、「辺塚だいだい」はさわやかな酸味とおだやかでふんわりとただよう香りが特徴で、ポン酢やドレッシングの原料として使用すると最適であるとの評価を受けている。

写真=JA鹿児島きもつき農業協同組合代表理事の宮後哲也常務

写真=肝付町農業振興課の奥野亮介課長

 この日は、鹿児島きもつきベジフル内之浦部会役員の永谷亮太氏が、地域での辺塚だいだいの作付け状況など含めあいさつ。

 JA鹿児島きもつき農業協同組合代表理事の宮後哲也常務があいさつ。

 肝付町と南大隅町を代表して、肝付町農業振興課の奥野亮介課長が来賓祝辞。

 生産状況について説明があり、テープカット、はさみ入れ式が行われ、辺塚だいだいをふんだんに絞った料理のふるまいもあって、その美味しさを体感していた。

 今後の収穫と販促に向けガンバロウ三唱があった。

 今年の生育状況や、令和7年産実績、8年産計画は次の通り。数字は青果用、かっこ内は加工用。

 R7年産実績11.6t(47.2t)
 R8年産計画12t(50.0t)

 R8年産栽培戸数
 肝付町60戸
 南大隅町6戸
 計66戸

 青果市場販売先
 関東(荏原青果・東京シティ・横浜丸中)
 県内(くみあい食品・鹿児島中央青果)
 加工販売先:寿福産業・久保醸造・㈱果香(キリン)・ミッカン・フンドーキン等

 なお、「辺塚だいだい」は、その呼び名からダイダイと混同されがちだが、果実や樹の特性が全く異なる別の品種で、その果実は、ダイダイに比べて小ぶりで皮が薄く滑らか。

 平成2年に県果樹試験場が、県に適した香酸柑橘の優良品種を選抜するために行った市場関係者の聞き取り、一般家庭アンケート調査では、その独特な香りの評価は分かれたものの、果汁の多さや、皮が薄く絞りやすいなどの特性が評価されて、比較した品種の中では、「辺塚だいだい」の評価が最も高かったという。

 また、この希少な柑橘を効かせたすっきり爽やかなおいしさ 「キリン 本搾りチューハイ 辺塚だいだいと柑橘ブレンド〈季節厳選〉」が、キリンビール株式会社から、11月10日(火)より350ml缶、500ml缶で全国期間限定発売される。

 2025年に発売され、同年に発売した〈季節厳選〉シリーズでリピート率No.1のフレーバーで、好評を得て2026年も再発売を決定したという。

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