2025年08月12日 15時18分

《戦争と平和 》

戦後80年かのやからのメッセージ~永久の祈り~桜の聲はいつもそばに

 戦後80年かのやからのメッセージ~永久(とわ)の祈り~桜の聲はいつもそばに~が、令和7年8月6日、鹿屋商工会議所大ホールで開催され、朗読劇「陽炎の台地で」や、野里小学校6年生3名による遺書朗読、朗読劇「鹿屋に舞う桜」を多くの市民が熱心に聴いていた。 

写真=野里小学校6年生、3名による遺書朗読

 まず、2014年に鹿屋市ほか大隅半島で「蒼空から空どこまでも蒼く」を上演してから、鹿屋市との関りは10数年経ち、「忘れてはいけないこと」を心に刻みながら作品創りを続けてきた劇団インディゴプランツの紹介があった。

 劇団のメンバーによる南京玉すだれや、市民まで参加した殺陣、朗読劇「陽炎の台地で」があった。

 野里小学校6年生、太田美羽さん、米村優希さん、倉岡心愛さんの3名による遺書朗読に、会場から大きな拍手が送られた。

 朗読劇「鹿屋に舞う桜」では、桜花専用の特別部隊「神雷特別攻撃隊」の宿舎として使われていた旧野里国民学校跡地の一角に桜花の碑がある。鹿屋海軍航空基地からは908名、串良海軍航空基地からは363名の特攻隊員が出撃している。

 桜花とは、人間爆弾と呼はれた特攻専用の飛行機で、1200kgの徹甲爆弾が組み込まれ航続距離が37 kmしかないため、母機に掲載され敵の近くて切り離され敵に体当たりする。

 朗読の中でそうした鹿屋にまつわる戦争の歴史を伝え、神雷特別攻撃隊の特攻兵による、野里国民学校周辺の人たち、子どもたちとの交流、特攻兵を訪ねてきた新妻との物語を団員が演じながら、その思いを朗読で伝えた。

 朗読というスタイルでのメッセージの伝え方も新鮮で、涙を浮かべながら聴き入る観客もいて、戦争の悲惨さや恐ろしさ、人間ドラマを感じる戦後80年の日となった。

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