2023年12月30日 14時20分

《歴史 》

迫力!1600年昔の国史跡名勝天然記念物、唐仁大塚古墳

古墳中心に歴史散策拠点

 唐仁大塚古墳の円墳部がよく見え、古墳群の説明看板、東屋や駐車場、トイレなどが整備された歴史散策拠点が、東串良町新川西完成し、その記念式典が令和5月12月26日開催された。

写真=関係者らによるテープカット

横瀬古墳、唐仁古墳群、塚崎古墳群を繋ぐ「目本最南端古墳巡り」を

 これは、魅力ある観光地づくり事業、大隅歴史散策拠点整備、東串良町唐仁工区事業として行われたもの。

 同事業は、平成30年度より魅力ある観光地づくり事業として鹿児島県と3町(串良町、大崎町、肝付町)合同協議を開始し、古墳時代を連想させるような空間創出(茅葺き風の東屋、モニュメント)と駐車場等の受入体制の充実を行い、さらに3町連携した案内板やモニュメントを設置。

 今後のソフト事業(スタンプラリー、サイクリング)の展開と併せて、大隅東部の観光周遊に繋がるハード整備事業としてスタート。

 大崎町の横瀬古墳、東串良町の唐仁古墳群、肝付町の塚崎古墳群を繋ぐ「目本最南端古墳巡り」として各町ごとに整備を進め、令和2年度横瀬古墳の施設が整備され、東串良町では令和3年度着工し、今年度唐仁古墳群の拠点が完成したもの。肝付町は来年度以降の予定となっている。

写真=原田和太鼓童「翔」による迫力ある演奏

【所在地】
鹿児島県肝属郡東串良町新川西5096番地2
【施設内容】
トイレ 46・29平方m(男子トイレ 小便器2、洋式便器2)、(女子トイレ 洋式便器2)、(多目的トイレ 洋式便器1、オストメイトj)
休憩所、多目的広場(バス駐車場兼用)、駐車場、駐輪場
案内看板(唐仁古墳群、古墳巡りサイクリングロードマップ)

【事業費】1億1995万8千円(鹿児島県PR観光課所管事業)
R3年度
造成工事フ,614千円 ㈲吉田建設
トイレ建築工事24

写真=宮原町長があいさつ

 この日は、原田和太鼓童「翔」による迫力ある演奏によるオープニングセレモニーがあり、大園保広副町長の開会あいさつ。
 宮原順東串良町長が式辞。田之畑稔町議会議長、県観光・スポーツ部の大西千代子次長兼観光対策監、鶴田志郎県議会議員がそれぞれ来賓祝辞。施設概要等説明があり、関係者らによるテープカット、金久三男町教育長の閉会のことばがあった。

 式典が終わると、施設見学があり、唐仁大塚古墳(1号墳)を側面から眺めたり、看板の説明を熱心に見入っていた。

写真=施設見学する参加者

 東串良町は,古代から人が生活し,栄えていた地域があり,遺物や文化財が多く現存する町で、古代の東串良町域は大隅郡大隅郷に属し,中世になると肝付氏の影響が強く現れ,唐仁・下伊倉地区が海上貿易の拠点の一つ、波見浦と共に海外との交易拠点であったとされている。

 肝属川河口から上流約1kmのところにある唐仁地区には,唐仁大塚古墳(1号墳)を中心に130基の前方後円墳や円墳が点在,県内では最大規模の唐仁古墳群となっている。

1600年も昔に築造、国の史跡名勝天然記念物の指定
 1600年も昔に築造された貴重な遺産で、昭和9(1934)年に国の史跡名勝天然記念物の指定を受けている。

 特に唐仁大塚古墳(1号墳)は墳長140m,高さ11mの前方後円墳で,石室に刳り抜き式舟形石棺が入っているとされており,短甲も過去には確認されている,県内では最大,九州でも3位という大きいもの。

 今回の施設と、横瀬、塚崎古墳とともに周辺が整備され、大隅半島の広域で歴史的観光周遊に繋がっていくことが期待されている。

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