2023年12月26日 14時15分

《おおすみ雑記 》

日本の宇宙産業トップランナーどこへ、それは世界に繋がる

 内之浦宇宙空間観測所等を活かした地域振興の意見交換と、同観測所視察が、副知事や一般社団法人スペースポートジャパン(山崎直子代表理事)の理事らが訪れてこのほど、行われた。

 これまで国の施設として60年、内之浦射場からロケットが打ち上げられてきているが、今、全国でも、世界でも民間参入が急速に進んでいる宇宙産業。

 前回、全国での民間参入先進地をいくつか挙げたが、その技術進歩とともに勢いはさらに増しているようだ。

アジアにおける宇宙旅行ビジネスのハブに

 今回視察を行った一般社団法人スペースポートジャパンは、宇宙産業の拡大を目指し、エアバス・ジャパン株式会社、ANAホールディングス株式会社、丸紅株式会社、三井不動産株式会社、スカパーJSAT株式会社など多くの企業が出資。

 日本にスペースポート(宇宙港)を開港し、日本がアジアにおける宇宙旅行ビジネスのハブになることを目指すため発足。
 
 数々の大手企業のほかに、茨城県、大分県、​鹿児島県、肝付町、串本町、​国東市、​小松市、静岡県、大樹町、鳥取県、別府市、北海道、​三沢市、​和歌山県などの自治体が賛助会員になっている。

 それら自治体の中でも内之浦射場は、日本最初の人工衛星である「おおすみ」はじめ、固体燃料ロケット、カッパ、ラムダ、ミュー、最近では「はやぶさ」、「イプシロンロケット」などでの宇宙観測や技術試験、天文観測衛星・惑星探査機、計約400機が打ち上げられ、また、それらの追跡・管制を先端で行っている。

 宇宙ビジネスを目指す他の賛助会員の自治体を考えると、射場の有無、その実績、ノウハウなど60年の歴史は、燦然と輝いている。

全体的に何か思ったようなレスポンスなく

 ただ、宇宙産業は年々急速に拡大、巨大マーケットへと成長する…とされ、だからこそ、11都道府県プラスαが民間企業を抱き込みながら経済成長の柱にと、それぞれで先を争っているが、そうしたなかでの民間参入は、逆に国の施設の場合、しかもこれだけの歴史があればあるほど、何か足かせのようなものがあるのだろう。

 昨年の本紙新年号では、宇宙新時代の幕開け、大隅半島の夢を語れるような取り組みとして巻頭特集でかなりのページを割いて書いた。

 そこには、これだけのビッグプロジェクト、射場のある一自治体だけでなく、もっと広域で取り組んでいかないと、全国で取り組んでいる他の地域、都道府県に水を空けられるのではという漠然とした憂いのようなものがあった。

 5月~6月の各団体総会のシーズンでも宇宙産業に関して、期成会の中での動き、また道路などインフラの期成会とはまた別個の新しい動きはないのかと期待はしたものの、ちょっと残念だった。

 また、鹿屋経済同友クラブ例会で、宇宙に関しての講師が招かれても、全体的に何か思ったようなレスポンスなく、とてももったいないとも感じた。

60年間で積み上げたノウハウは、半島の宝だけでなく、県、国の宝

 そして今回の副知事や一般社団法人スペースポートジャパンの理事らによる意見交換と視察。

 地域の報道もほぼすべてが取材し、普段は見ることのできないところまでカメラも入り、JAXA側の対応も何か、これまでの違うものも感じられた。

 日本の中で宇宙産業のトップランナーに、どの都道府県、地域がなっていくのだろうか?それは世界へも繋がっていくことになるのだろう。

 この大隅半島、民間の取り組みとしては出遅れている感は否めないが、60年間で積み上げたノウハウは、半島の宝だけでなく、県、国の宝。
 
 それが活かされていくかは、半島民の意識の問題でもあると思うし、熱意があるかで大きく変わる。

内之浦射場が日本の先端をいく宇宙港…

 日本に開港されようとするスペースポート(宇宙港)、本当は内之浦射場が日本の先端をいく宇宙港なはずだが、民間のスピードは、月を超え火星に向かうが如くであり、ここ数年で、アジアにおける宇宙旅行ビジネスのハブになる場所、その方向性が決まっていきそうな勢いだ。
 
 この閉塞感漂う社会、日本をリードしていくであろう宇宙産業、今回の意見交換と、同観測所視察を経て、その場所がこの大隅半島であることを切に願う。北海道や南紀でなく…。(米永20231226)

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