2024年08月26日 13時02分
《大隅点描 》
ノヒメユリ咲く~丘陵草原の消滅とともに絶滅へ向かう
日照りの丘陵草原に橙赤色の花が一際目立つ。
花の直径はわずか2センチから4センチとユリの仲間では、もっとも小さく下向きに咲く。
茎高は20センチから1・5メートルと幅があり、周辺に生える草本類に合わせて成長する習性がある。
九州から沖縄にかけて分布するとされるが、自生地は少なく鹿児島県絶滅危惧1類、国絶滅危惧1B類にランクされている。
撮影地は南大隅町の野尻野高原で開花が7月から8月に咲かすことから盆花として採集され、また少女が髪飾りに採集したりと古い歴史があり、民俗学的価値のある植物の一つである。
丘陵草原の消滅とともに絶滅へ向かっている。