《農林水産 》
肝付町産米食味会~気候変勤影響 イクヒカリとなつほのか
登熟期間が高温傾向で推移、イクヒカリの1等米比率が極端に低下
肝付町産米の食味会が、令和6年12月20日、肝付町役場コミュ二デイセンタ-で開催され、農業委員や町幹部、町議会議員らが、米の品種イクヒカリとなつほのかの食べ比べを行った。
これは、肝付町内の水田農家で組織する「肝付町おいしい米づくり研究会」は、おいしい米、売れる米づくりを進めていくために、肝付町の米づくりの在り方を議論、実証し、米の食味の向上を目指すとともに、肝付町の米作りの発展に奇与することを目的に活動している。
そうした中で、会員の方が積極的に取り組んでいる品種の「なつほのか」のさらなる推進を図るため、肝付町産米の食味会を開催したもの。
同町での米作りは、早生のコシヒカリと中生のイクヒカリが約200町、晩生のなつほのかが約50町ほど収穫されている。
近年、気候変勤の影響により、登熟期間が高温傾向で推移しており、イクヒカリの1等米比率が極端に低くなっており、このため、イクヒカリに替わる、高温登熟性が優れ、玄米の外観品質が良い、良食味品種が求められている。
高温登熱耐性はイクヒカリがやや弱で、なつほのかは強であり、なつほのかのさらなる推進を図るため、肝付町おいしい米づくり研究会が企画したもの。
食味会では、イクヒカリとなつほのかの炊飯した米を、どちらかが分からないように容器に入れ、外観、香り、味、粘り、硬さ、総合を評価。
そのぞれの評価を、かなり良い+3、少し良い+2、わずかに良い+1、同じ0、わずかに不良-1、少し不良-2、かなり不良で-3で集計を行った。
その結果、なつほのかが評価が高く、同研究会と町では、これらを参考に同町の米づくりの在り方をさらに議論、実証していくという。
ちなみに、10月25日現在の全国の作況指数は、全国平均は101、宮城107、岩手が106で、九州では熊本と長崎が102、大分101、佐賀99、福岡98、鹿児島と宮崎が97だった。