《行政 》
耐震工事後の改修個所は… 垂水市庁舎等のあり方検討委
第14回垂水市庁舎等のあり方検討委員会が令和6年12月19日、垂水市役所で開催され、現庁舎の改修項目などについて意見が出された。
同市では、建設から60年経ち老朽化した庁舎について、新庁舎として建設を検討してきたが、令和2年8月の住民投票で、進めてきた新庁舎整備計画が白紙撤回され、現庁舎の耐震対策など安全対策を行い、今後も利用していくことで、耐震工事を進めながら次の改修をどうしていくか、同委員会で話し合いが持たれた。
令和6年10月11日に実施された垂水市庁舎内見について、令和6年11月5日に実施された曽於市への先進地視察についてや、出された改修項目についての意見等が報告された。
また、内見及び視察の取りまとめとして次の内容が示された。
外壁の汚れや傷み、天井やサッシからの雨漏り、衛生面が不適切、床の剥がれ、天井や壁紙の剥がれ、照明の暗さ、トイレや水回りの劣化(洋式化、オストメイト対応)、エレベーター、LANケーブルの整理、分かりやすい案内標記の設置。
事務局からの提案としては、推奨交換年を15年超過しているキューピクルの交換、修理予定箇所を含む過去1年の修繕費244万5300円の空調、たこ足配線の廃止など電気配線の整理など。
写真=1階の税務課は北側駐車場内仮設庁舎に移転
なお、前回の意見書では、次の内容が挙げられていた。
▽現庁舎のリノベーション、大規模改修、また、新庁舎への建替については、十分議論を尽くし、市民の合意を得ながら進めていただきたいこと。
▽人口問題など社会情勢の変化に対応していくこと。
▽総合計画や地域づくりといった観点も考慮していくこと。
▽庁舎機能については、防災機能をはじめ、行政のDX化、行政機能の複合化などの情報収集を行い、十分な議論を重ね、全ての市民が利用しやすく、本市にふさわしい形となるよう努めること。
写真=2階の企画課横も
委員から、「20年~30年使う前提での改修でなく、必要最小限での改修とするなら、空調やトイレ、スロープ、体の不自由な方のことを考え、エレベーターも必要なのでは」「市議会の言う必要最低限ということを考えると、エレベーターまでなどフルスペックでするのはどうなのか。資材等や物価高騰もあり、工事が延期になったというほかの自治体の例を考えるとどこまでしていいいのか」
「高齢者や福祉を考えるとスロープは必要」「今後、人口減少や明らかに子供も少なくなっていくということもあるが、防災の観点からの改修も考えて欲しい」「消防署と市役所の間を敷地として考え、面積を確保してもいいのではないか」「雨漏り等もあると聞き、職員や市民の方々のための改修を先に考えて」などの意見が出されていた。
写真=税務課が北側駐車場内仮設庁舎に移転
現庁舎の1階にあった税務課は、北側駐車場の仮庁舎に移転し、2階の一部も今空いたスペースとなり、耐震工事が順次行われる予定となっている。