2024年10月22日 18時12分

《大隅点描 》

秋咲きのツクシイバラ~大隅半島北部が南限

 前置きのノイバラ(バラ科)は、ノバラともいう。
 北海道から九州に咲く日本の代表的ノバラとして知られる。

 葉は羽状複葉で小葉は長さ3㌢から6㌢、幅1㌢から2㌢の長楕円形でやや長く尖がり、みどりに鋸歯がある。
 花は径2㌢から3㌢の白色5弁花であるが、時に薄紅色を帯びることもある。

 写真のツクシイバラは、四国・九州に分布し、鹿児島県北部、薩摩半島北部、大隅半島北部が南限で、九州に広く分布することからツクシイバラの名を持つ。

 葉は羽状複葉でノイバラと同じだが、小葉は大きく、長さ3㌢から7㌢、幅2㌢から5㌢で倒卵状楕円形で先は急尖し縁に鋸歯がある。
 厚みがあり、表面は深緑色で光沢がある。

 花も径4㌢から5㌢と大きく帯紅色、または白色で目立つ。

 本来、初夏に咲くが、のちに枝を剪定することで秋咲を可能とする。花はかのやばら園で見学できる。

 一方、大隅半島南部(鹿屋、肝付、錦江、南大隅)には、ツクシイバラとは別種のカヤイバラ(仮称)が分布する。

 小葉の形状、大きさはノイバラと同じであるが、表面にやや光沢があり、花はツクシイバラと同じで大きく大隅南部に分化した特徴が見られる。

 自然豊かな人里のカヤ野原に咲く特徴が見らることからカヤイバラと名付けた。

 大隅の自然、歴史研究
 坂元二三夫 

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