2024年01月03日 15時53分

《おおすみ雑記 》

こんな宝、豊かな資源、もったいない…魅力的な錦江湾…

 新年早々起こった大規模地震や航空機事故でお亡くなりになられた方や被災者に対して、お悔やみ申し上げ、少でしも早い復興と原因究明を願いたい。

写真=桜島方面へセーリング

 能登半島震災に関しては、最近テレビで、津波に注意を…と繰り返される報道の結果、10センチ程の津波だったということがあったり、他には、北朝鮮から発射される弾道ミサイルでJアラート(全国瞬時警報システム)が発出されたりし、あってはならないことで報道に携わるものとして失格なのだが、ちょっとそうした情報発信に食傷気味で、津波の範囲も鹿児島は関係なのでは…、と正月ボケもあって、当初はそう感じていた。

 しかし、だんだんことが明るみになり、死者、行方不明もだんだん増えていく情報に顔がこわばってきた。

 私たちは、例えば台風の情報には敏感なのに、他の情報、海外の情報などは他人事のように感じてしまうことがあって、それが生死に関わる大事な判断を鈍らせてしまう、あるいは私たちの毎日の生活に何らかの影響を与えてしまうという情報の大切さをまた改めて感じることであった。情報過多の時代ではあるが…。

 元日は、定番の初日の出や初詣の取材で、ちょっと忙しかったが、ヨットを持っている垂水の友人からここ何年か前から、錦江湾セーリングをと誘われていて、気持ち的な余裕もなく曖昧な返事をし続けていたが、2日は誘いを受け、定員8人乗りのヨットに3人が乗り垂水南漁港から出発した。

写真=海潟港に停泊し休憩

 錦江湾を海潟港に向かい、近くに浮かぶ江の島周辺はゆっくり進んだ。
 ベタ凪でそこまで風はなかったが、帰りは少々風が吹いて、帆にしっかり風を受けてのセーリング。
 ヨット持ち主は、オーストラリア出身で大学で学生に英語を教えていて、10年前から垂水の海岸線沿いに家を建て、8年前からヨットを持って錦江湾セーリングを楽しんでいるという。

 もう一人は、ドイツ出身で、7か国をしゃべることが出来、やはり大学で語学を教えていて、ヨットは初体験だという。私とはこの日初めて会った。

 この日、海の上は寒いだろうと、かなり重装備で向かったが、天気よく、ヨットに乗った時点から、ジャンパーを脱いで、1月の風を受けながらでもそのまま波を切って進んだ。
 日差しがそこまで強いというわけでもなかったが、ドイツ出身の彼はTシャツ姿になった。そこまで上々のヨット日和、行きは風が弱く2時間半かかり、帰りは風が少々吹き約2時間で帰ってきた。

 また、昨年夏は、鹿屋市の永小原町の海岸線に土地を持ち、プライベートビーチを持つという友人と、そこからカヤックを楽しんだ。

 そこには、たまに出掛け、錦江湾に沈む夕陽など景色を楽しんでいる。

 それらを体験して、いろいろ話を聞いたりして思うのは、これだけ日頃穏やかな湾内の海を持ちながら、ヨットを楽しんだりする人たちが少ないのはもったいないと…。

 全国にセーリングができるところはたくさんあるのだろうが、開聞岳をバックに、噴煙吹き上げる雄大な桜島を目の前にして、エメラルドブルーの海を眺めながら心地よい風を受けながら波を切って進んでいく。

 ヨットに乗りながら、降りてからもオーストラリアやドイツとの様々な文化や許認可の違い、こうして楽しむ場合の維持費の比較等についても情報交換した。

写真=1月というのに風を受けながら半そででセーリング

 今、国は新たな観光立国推進基本計画を立て、外国人旅行消費額5兆円、国内旅行消費額20兆円の早期達成を目指し、令和7年までに、持続可能な観光地域づくりに取り組む地域数100地域、訪日外国人旅行消費額単価20万円/人、訪日外国人旅行者一人当たり地方部宿泊数2泊等の目標を掲げている。

 県も「観光立県かごしま」の実現に向け、多様なニーズに対応した地域の観光資源の更なる活用、総合産業としての観光の確立、広域的な連携による誘 客の強化などを掲げている。

 錦江湾も深海魚などが注目され、鹿屋港にも新たな桟橋ができクルーズ船客の誘い込みなど進めてきてはいるが、錦江湾そのものをもっと活かし楽しむ独自のルールづくりも必要なのかとも思う。

 掲げている数々の項目に対して、掛け声だけというわけではないが、内容に比して具体的な仕組みづくりが、まだまだなのだろう。

写真=江の島周りのエメラルドブルーの海と海底のサンゴ

 現実的には、港が漁港を中心に整備されているが、エリア分けされているところもあり、また停泊漁船もだんだん少なくなっている港もあるようだ。釣り客は多いのだろうが、そこまで観光に結びつかないのか。

 令和7年までに、全国に持続可能な観光地域づくりに取り組む地域数100地域を国が掲げているが、海から見た雄大な桜島や開聞岳等の景観、錦江湾の素晴らしさを体感、体験できる新たな仕組み。
 

 規制等を撤廃したり、漁協中心の港からの再活用法模索など、法や条例改正等も必要かもしれないが、国が高らかな目標を掲げているうち、また100地域に対しての県の取り組みはすでに進められているとは思うが、大隅半島の自治体も、そこに連動して新たな仕組みづくりを考えて欲しいと思う。養殖魚や深海魚等の「食」ともコラボしながら…。

 こんな宝、豊かな資源、もったいない…。とても魅力的な錦江湾…。(米永20240103)

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