2024年10月12日 14時50分

《七日会 》

宇宙開発環境が劇的に変わってきた~鹿屋七日会例会で

JAXA内之浦宇宙空間観測所 羽生宏人所長による講話

 鹿屋七日会(加藤俊作会長)の10月例会が7日、鹿屋市のホテル大蔵で開催され、JAXA内之浦宇宙空間観測所の羽生宏人所長による講話を聴いた。

写真=ロケット打ち上げ失敗会見をした…など羽生氏

 羽生所長は、同所長の他、宇宙科学研究所 学際科学研究系教授、観測ロケット実験グループのグループ長。
 東京大学大学院工学系研究科科学システム工学教授、横浜国立大学総合学術高等研究院客員教授、相模女子大学客員教授。

 主な業績は、グッドデザイン賞=イプシロンロケット開発・期待マーキングデザイン。
 ギネス世界記録=世界最小衛星打ち上げロケット(SSー520ー5号機)
 日本機械学会=ROBOMECH表彰、最優秀論文賞。
 日本航空宇宙学会=宇宙工学部門スペースフロンティア賞など。

 加藤会長があいさつし、羽生氏は、はやぶさの打ち上げ開発に関わり23年、ロケット開発の仕事をしていながらグッドデザイン賞などデザイナーでもある…など自己紹介。

 世界の人工衛星打ち上げは、2011年で129機、2021年では1809機と14倍と右肩上がりで、2010年の頃から軽量化が始まり、イプシロンロケットの開発が始まったときで、ロケットは大きくなくていいという小型化が進み、今は民間主体、ビジネスとしての宇宙開発が進んでいる。

 これまで世界で1万3000機が打ち上げられ、アメリカが6198機、ロシアが3620機、日本は301機で世界全体の2・3%。

写真=加藤会長があいさつ

 ロケットはなんでこんな火を噴いて発射するのかという話をしたい。
 ロケットの円軌道速度は1秒間に7・91㌔、地球からの脱出速度は同じく11・2㌔、太陽系脱出速度は16・7㌔。
 人は時速4㌔、レーシングカーは300㌔、ジェット旅客機は900㌔、人工衛星は2万8440㌔、惑星探査機は4万320㌔。

 地球の自転を考えると、時速3万㌔、それくらいの速さでないと地球の周りは回れない…ということを覚えていて欲しい。

 そして軽くて丈夫でたくさん燃料を詰めると時速3万㌔で飛べるようになる。

 2017年、内之浦で打ち上げた、超小型衛星を載せたミニロケットが打ち上げ失敗となり、大勢の記者の前で失敗会見で質問攻めにあった経験がある。

 次の5号機では成功したが、辞表を出すくらいの気持ちで勝負をかけていた。

 2012年ころから日本も兆しがあり、2020年頃から劇的に変わってきた。ただ、日本が20機のときに世界は千何百機、市場は2~3000億円ということでにぎわい、予算もつき、伸びしろが大きい事業。

 ただ、失敗したロケットは総額で50億円くらい、それをドボンとしたので生きた心地がしなかったというのが当時の本音。

 そして今、外国を見てみるとスペースX、アマゾンが大型投資し、スターリンクが衛星通信を飛ばし、帰還するロケットなど話題なっている。月に行くという時代にもなっている。

 日本では和歌山からの打ち上げが予定されているが、これまで伸るか反るかの打ち上げをしてきたことを民間が利用できるところまできた。

 また、その時速約3万キロで飛んでいる人工衛星で船外活動出来るようになったことはすごいことで、時代はどんどん進んでいる…など話し、日本における民間宇宙開発動向や、再利用していくロケットを三菱重工が進め、菜種を使った燃料を航空燃料で使う、製造業で不要になった材料を肥料にして育てた植物を燃料にするなど、次世代燃料を研究開発し、新しい時代を作れたらいいなと考えている…など話した。

 金沢幸一相談役が卓話をし、寺岡正善会員の乾杯の音頭で懇親の場に入った。

 そして今、外国を見てみるとスペースX、アマゾンが大型投資し、スターリンクが衛星通信を飛ばし、帰還するロケットなど話題なっている。月に行くという時代にもなっている。

 日本では和歌山からの打ち上げが予定されているが、これまで伸るか反るかの打ち上げをしてきたことを民間が利用できるところまできた。

 その時速約3万キロで飛んでいる人工衛星で船外活動出来るようになったことはすごいことで、時代はどんどん進んでいる…など話し、日本における民間宇宙開発動向や、再利用していくロケットを三菱重工が進め、菜種を使った燃料を航空燃料で使うなど、製造業で不要になった材料を肥料にして育てた植物を燃料にするなど、次世代燃料を研究開発し、新しい時代を作れたらいいなと考えている…など話した。

 金沢幸一相談役が卓話をし、寺岡正善会員の乾杯の音頭で懇親の場に入った。

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