2024年06月04日 07時10分

《教育・社会 》

笠井信輔さん 足し算で生きる~がんステージ4からの生還

 大崎町文化講演会が6月1日、大崎町中央公民館大ホールで開催された。

 講師はフリーアナウンサーの笠井信輔さんで、「足し算で生きる~がんステージ4からの生還」の演題で講演した。

 笠井信輔さんは東京都世田谷区生まれ。1987年早稲田大学を卒業後、フジテレビのアナウンサーに。朝の情報番組「とくダネ」を20年間担当後、2019年9月に33年間勤めたフジテレビを退社し、フリーアナウンサーとなる。
 しかし、2ヶ月後に血液のガンである悪性リンパ腫と判明。4ヶ月半の入院、治療の結果「完全寛解」となる。

 現在、テレビ、ラジオ、講演だけでなく、がん知識の普及など医療関連にも活動の幅を広げている。
 2年前にKTS鹿児島テレビの「昼めし旅」の番組で大崎町を訪れた。ウナギがジューシーで美味しく、マンゴーも美味しかった。
 
 「とくダネ」のテレビに20年間出演した頃は、午前3時にタクシーが迎えに来てテレビ局に出勤した。睡眠時間は平均3~4時間だった。

 2019年にフジテレビを退職してフリーのアナウンサーになった。2ヶ月後には血液のがんである悪性リンパ腫と判明した。4ヶ月半入院して「完全寛解」となる。

 副作用は、脱毛して眉の毛も抜けた。さらに食欲不振、味覚障害、口内炎があり、食べると嘔吐する。毎回戻していると、生きているのがいやになる。だから、3~4時間かけて食べていた。

 治療生活や入院生活の質をを挙げるQOL(クオリティ・オブ・ライフ)、自分一人が苦しんでいるのではないと、見た目を整えるアピアランスケアに注目した。

 今の世の中では患者に対して「頑張って」とは言わない。艱難張りきっている人に対しては頑張れとは言えず、共感する褒め言葉「お身体大切にしてね」、「頑張ってますね」、「よく頑張りました」と言う。
 
 手術や抗がん剤を怖れず、食べたい物を食べて、できるだけ体重を減らさない。火が通っている物は何を食べてもよい。栄養バランスは健康な人のことで、病気を乗り越えてからやれば良い。私は子どもに吉野家の牛丼、マクドナルドを持って来てもらった。

 これまでの医療は、医師が医療情報を患者に伝えていたが、これからはインフォードコンセントで患者が希望や様態を医師に伝えることだ。

 「引き算の縁と足し算の縁、失った縁を数えるのではなく、癌を足し算に置き換え、苦境に立った時に引き算の縁から足し算へ切り替えることができる人は、困難を乗り越えられる、幸せ貯金だ」と締めくくった。

 講演を終えた笠井さんはインタビューで、「大崎町をテレビ番組で取材することになり、役場の方が講演会もやりませんかと声をかけて頂き、やることになりました。大崎町はウナギの養殖日本一とは知りませんでした。

 養殖場がいっぱいあって、東京のお店に行くと5~6千円程度のうな重が2千5百円と安く、肉厚でジューシーで美味しかった。マンゴーの値段も安くて、大崎町は食の豊かな町と思いました。ゴミの分別は28種類で、ゴミは洗ってから出すと高く売れ、子どもさんの奨学金になっている。」など話した。

 大崎町内の枦山重子さん(72)「話しに感動し生きる力が沸きました。たくさんメモをとり、本も買いました」。

 霧島市の西丸裕次さん(62)は「以前から笠井さんに興味があり、講演を聞くことができて幸せでした。内容はがんに対することがメインだったが、高齢者のモバイルを使ったことも話され、私にも同じような年齢の母親がおり、使ってみたい。私は人前で話すことがあり、笠井さんの抑揚をつけた話し方は勉強になった。」と話していた。

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