《芸術・芸能 》
レベル高く大隅の文化の灯火を絶やさず~鹿屋市美展表彰
第43回鹿屋市美術展表彰式が令和7年2月9日、鹿屋市のホテルこばやしで開催された。
同美展は、鹿屋市のリナシティかのやで、2月1日から9日まで鹿屋市・鹿屋市教育委員会・大隅美術協会・鹿屋市美育協会・(株)まちづくり鹿屋の主催で開催された。後援は南九州新聞社など。

今年は盛会で、初日の入館者は278人。総入館者は1600人だった。
表彰式で主催者の志村正子鹿屋市美術展実行委員長は、「昨年から開催したオープニングセレモニーとギャラリートークは今年も開催しました。本展には数多くの力作・秀品が出品され、制作者の魂こもった美術表現作品が展示」など挨拶。


審査委員講評は、五反田邦夫審査委員長欠席のため西口純一審査委員が「今回の出品点数は前回より少し減りましたが、作品のレベルは高くて選考は難航しました。鹿屋市美展は県美展に次ぐ歴史があり、重みのある展覧会で、大隅の美術界を牽引してきた実績があります。
それぞれ制作過程や作品意図も異なり、同じ土俵で審査することに難しさはありますが、それぞれの芸術性を考慮して作品主導で審査しました。大隅の文化の灯火を絶やすことなく、主催者・制作する側・鑑賞者が共に盛り上げていきましょう。」と代読した。

特別受賞者は次の通り。
鹿屋市長賞 洋画 鶴田公人 離ればなれになる日 垂水市
鹿屋市議会議長賞 写真 竹隈雄喜 愛情をかけて 鹿屋市
鹿屋市教育委員会賞 洋画 西留利義 INORI・Ⅵ 曽於市
まちづくりかのや賞 写真 前野淳子 モノトーン 鹿児島市
鹿屋商工会議所会頭賞工芸 恒吉明実 迎え火Ⅱ 鹿屋市
鹿屋ライオンズクラブ賞 洋画 松下幸男 断層2025~残響~ 鹿屋市
屋肝属法人会賞 写真 日高繁樹 御田祭 都城市
南日本新聞社賞 写真 中野俊一 東京丸の内 AM7:44 鹿屋市
MBC南日本放送賞 洋画 篠原榮一 カメと人間 鹿屋市
KTS鹿児島テレビ賞 工芸 德永香魚子 私のスコッチ 鹿屋市
池田病院賞 写真 脇田雪子 ナイトシャボン 鹿児島市
T氏(新人)賞 写真 牧原泰稀 来年もみんなで 鹿屋市
南九州新聞社賞 洋画 下出水和子 張り付く 鹿屋市
鹿屋市文化協会賞 写真 大迫信一 里の夜明け 日置市
鹿屋西ロータリークラブ賞 写真 久野末勝 愛の泉INニューヨーク 龍郷町
鹿屋市観光協会賞 手工芸上野三千代 ここにいるから 鹿屋市
かのやアートサポーター賞 写真 河野純一 芽吹きの予感 鹿屋市
鹿児島県美術協会賞 洋画 春口直彦 岩石一隅 鹿屋市
大隅美術協会賞 工芸 河嶌留吉 別れ道 鹿屋市
大隅美術協会賞 日本画 田尻正彦 散歩道 鹿屋市
大隅美術協会賞 写真 吉見優元 日バトル 霧島市
大隅美術協会賞 洋画 赤塚昌子 霧島神宮の秋 垂水市
大隅美術協会賞 手工芸 堀添京子 晴れの日 鹿屋市
大隅はんどくらふと協会賞 手工芸 有島泰子 サボテンの花 鹿屋市
奨励賞 写真 前田勉 ITで回る世の中・・・ 鹿児島市
奨励賞 写真 松元涼子 海の洞窟 鹿児島市
奨励賞 写真 田畑さゆり 雲景 鹿児島市
奨励賞 写真 松村信雄 がんばろう能登 鹿屋市
奨励賞 写真 出水稔二 安寧の舞い いちき串木野市
奨励賞 洋画 池田政年 RE.ZIPANGU P1 垂水市
奨励賞 洋画 日髙直子 花の中に 鹿屋市
奨励賞 手工芸 梅北瑞枝 花園 鹿屋市
奨励賞 写真 吉行秀和 夢のつづき(サガリバナ) 喜界町
奨励賞 写真 外山峯子 花筏市 日南市
奨励賞 日本画 庵下栄一 激流 鹿屋市
奨励賞 彫刻 瀬口幸平 バックロードホーン1 錦江町
委嘱作家賞 写真 税所マリ 山の民 鹿屋市
嘱作家賞 洋画 田畑明美 景 肝付町
委嘱作家賞 洋画 黒田陽子 遊ぶ 鹿屋市
委嘱作家賞 洋画 立元真一郎 夢から覚めた夢 姶良市
委嘱推挙 洋画 小迫妙子春になれば 曽於市
生涯学習賞 写真 齊藤宏 シエル&バタフライ 日置市
生涯学習賞 洋画 鬼丸明子 卓上 肝付町
南九州新聞社賞を受賞した下出水和子さん(71)は夫婦で美術展にいくのが楽しみ。「還暦を迎えた時に老後の楽しみとして好きだった絵描きを始めた。今回の作品はウォーキング中に護岸工事中の石があった。石がしっかりと張り付いており、その石に木の葉がしっかりと張り付いていた様子を描いた。今後は好きな水彩画も描きたい。」と話した。
表彰式終了後に、懇親会が開催された。