2024年05月11日 06時43分

《四季の話題 》

ホタル群生地の鷹直神社境内、今年は2週間早く今見掛けず

 ホタルの群生地と知られる鹿屋市横山町の鷹直神社境内。昨年のホタルは一昨年より早い5月3日頃が初見だったが、今年のホタルは4月23日頃がピークで、昨年より2週間程度早く、県内一早いヒメホタルの群舞が見られたものの、ホタルの数は昨年より少なく、さらに元気がなく、光量も少ない。

写真=ピーク過ぎたホタル群生

 神社周辺では、ゲンジホタル、ヘイケホタル、ヒメホタルの3種のホタルを、例年なら5月末頃まで楽しめるが、現在では残念ながら見かけなくなってしまった。

 鷹直神社は動物守護の神で、老いた猿が神の使いをすると伝えられる。神社の下には溜め池があり、大姶良地区の水田を潤している。
神社鎮座地はかのやバラ園麓にある「高野山」で、地区一帯は「霧島ヶ丘」と呼ばれている。火災で焼失前の神社は、霧島神宮と同等の神社といわれていた。

 「横山町ホタルの会」はホタルの自然保護を行っている。ホタルとホタルのエサの養殖を行い、春になると神社境内の池や小川に放流している。

 神社境内には2ヘクタールの杉山があり、杉山に姫ホタルが生息している。3年前の春に杉山の間伐を行い、約400本の杉を切り出しホタルの数が減った。

 さらに昨年は裏山の広い面積の杉林が伐採され、さらにホタルの数が減った。それだけではなく、雨が多く日照が昨年の6割程度しかない異常気象のせいかと考えられる。

 ゲンジやヘイケホタルは近くで養殖して放されたが、なぜか少ししか飛んでいない。
 ヒメホタルは薩摩半島ではほとんど見かけず、鹿屋市の鷹直神社と同市祓川町の瀬戸山神社が生息地として知られているが、これからと思っている人も、鷹直神社では来年のお楽しみとなった。

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