《伝統 》
流鏑馬練習安全祈願祭~今年の射手は武田創さん
肝付町の四十九所神社に伝わる「流鏑馬」の練習安全祈願祭が令和6年9月1日、同町前田の旧大隅線線路跡で行われ、鏑流馬奉納の安全を祈願した。
今年の射手は同町新富の高山中学校2年生の「武田創」さん。
武田創さんは、同町新富に父の武田裕史さんと母の純子さんと、住んでいる。
流鏑馬の射手にならないかと、流鏑馬保存会から話しがあった。「最初に話しがあった時は空手があり忙しいと断ったが、2回目の話しのときには祭りは900年の伝統があり途絶えるのはもったいないと思い、射手になることを決断した」と。
父親の裕史さんは「責任感があり、自分でやると決断したのであれば、手伝います」と、母親の純子さんは「決断を聞いてびっくりしましたが、光栄なことと思います」と話した。
9月1日、流鏑馬練習安全祈願祭が旧大隅線跡地で晴天に恵まれ、射手の家族と流鏑馬関係者が集まって行われた。
練習馬場などの清め祓いがあり、大田四十九所神社宮司が安全祈願の祝詞奏上し、射手などが玉串奉奠して、安全を祈願し、全員が御神酒で清めた。
いよいよ今年の射手武田創射手と昨年の射手中村考晴射手が神馬に跨がった。
神馬は昨年熊本県から購入した「はやて」号(6歳馬)がいるが、もう一頭の馬が必要だ。霧島市の鹿児島神宮初午祭に一番馬として「レイ」号(5歳馬)が首に鈴を付けて、踊り連を引き連れてマンボウのような踊りを奉納する。この馬が流鏑馬応援として駆け付けた。
先頭ははやて号の馬に跨がった昨年の射手、次はレイ号に跨がった今年の射手武田創さんで、長い馬場を歩いて3往復して、初練習は終了した。射手の武田創さんは、鞍の座り心地を数回確認しながら往復していた。
馬の調教と飼育を担当している釘田義人さん(64)は「馬の調子は良いです。馬に射手の声を早く馴れさせ、人間も馬も怪我しないように願います。」と話した。
練習終了後に射手の2人が並び、関係者に感謝の挨拶をした。
流鏑馬の本番は肝付町新富の四十九所神社で、10月20日(日曜日)午後2時から、四十九所神社前の馬場で奉納される。
今年も流鏑馬祭りが同時開催されて出店もあり、にぎわいそう。