2024年08月22日 07時28分

《伝統 》

御神面3体が岸良浜で潮浴~平田神社夏越祭り厳かに

 肝付町の岸良浜で盆の8月18日、夏越祭りが開催された。いつもは盆の14日に開催されるが、8月8日に発生した地震で津波注意報が岸良地区にも発表され、南海トラフ地震臨時情報が発令もあり、祭りは18日に延期になり行われた。

岸良地区の人々が岸良浜に集まり、知らず知らずに身に付いた罪汚れを祓い清め、無病息災を祈る行事。

 夏越の大祓は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらひ)を起源とし、宮中では古くから大祓が行われてきた。後に各神社で年中行事として普及し、現在では多くの神社で行われている。

 茅を編んで束ねた茅の輪(ちのわ)を神前に供えて清め、「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」と唱え、三回潜って身を清める。

 神社祭神の大山祇命、金山彦命、猿田彦命の神をそれぞれ神面三体に移し、岸良海岸まで神幸する。

 岸良浜に着くと、3体の神面と茅の輪は海水で清め、それらは浜に1列に立てられ、神事が行われる。神事が終わると神舞の奉納があり、茅の輪潜りがある。
 今年の祭りは午後4時に平田神社で神事が行われ、軽トラックに乗せられて3体の神面は岸良海岸まで神幸した。
 
 海岸に着くと神面は砂浜に一列に並べて立てられた。

 海岸に着くと神面は砂浜に一列に並べて立てられた。

 3体の神面はすぐに砂浜の海辺まで運ばれ、榊葉を海水に浸して神面に海水を振りかけて、清めた。
 太平洋の海原に向かって神事は執り行われ、神事後に神舞が奉納されるが今年は都合でなく、浦安の舞が4人で舞われた。

 砂浜に茅の輪が大きく四角形に広げられ、集まった人々は3回くぐって罪汚れを落とした。

 都城の37歳夫妻は子どもと一緒に参加し「地方の祭りが好きで来ました。伝統的な祭りが続くように」と、地元の田中陽子さん(70)は友人と4人で参加し「毎年祭りで茅の輪をくぐっており、くぐると気持ちよくなりパワーが出る」と話していた。

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