《食・物産 》
地域で獲られた未利用魚を美味しく~かやの郷アカデミー
地域を愛し、地域に愛される店~かやの郷の第12回アカデミーが、令和6年7月27日、「食と農の魅力と課題について」をテーマに、有限会社昌徳丸コーディネーターの福留慶氏を講師に同店内で開催された。
福留氏は、元県庁職員で、未利用魚の活用に取り組み、地域で獲られた魚を美味しく食べてもらうため、漁師や市場、飲食店や小売店、消費者との連携を図り販売を進めている。
この日は県内の漁場を紹介したあと、今の取り組み、未利用魚や低利幼魚を販売できる体制を作りたい。ただし利用魚として、未利用魚だからと、安い金額で売ることには意味がなく、とれた魚で食卓を考えてみる。
未利用魚、低利用魚も分け隔てなく、鮮度の良い状態で美味しい食べ方といっしょに、ロコフィッシュ=Loco(Local)Fishと呼んで、とれた魚の名前とイラストのシールを作り、発泡スチロールでなく段ボール箱で食卓へ届ける。
そして食のインフルエンサーに買ってもらい、美味しく盛った写真をつけて、その美味しさを宣伝してもらったり、魚の名前と写真、とれた日と発送日を一覧にして、産地情報を二次元コードで見られるようにした。
消費者へ直接販売しようとすると、産地の営業許可や基準を満たす施設整備などが必要。消費側でも興味あっても買える場所なく、さばき方や食べ方が分からない…ということがあるが、地元の出水田鮮魚店とコラボすることで、昌徳丸が水揚げと注文管理を行い、出水田鮮魚店が加工・梱包、発送をネット注文で消費者へ届ける。
出荷量は昨年11月に約100㌔だったのが、今年6月で400㌔を超え、増え続けている。
また食べチョクやポケマル、産直アウルなどや、魚専門の漁師さん直送市場などを活用をし販売。
漁村と漁港にある魅力を引き出すのは誰か、形骸化したコミュニティと制度疲労を改めて考え、それを解決していく…など話した。
写真=茶話会で意見交換
また、参加者から「深海魚も未利用魚と言えるが、その辺りとの絡みはあるのか」「未利用魚はどれくらいの割合で出ているのか」などの質問があり、茶話会もあって、参加者それぞれが自己紹介と感想を述べたり、意見交換をし合った。
かやの郷は、
〒893-0057鹿屋市今坂町9979-4
TEL:0994-44-4515
FAX:0994-36-0080
Email:kayano-sato@keishin-group.co.jp
営業時間午前9時~午後6時