2024年02月29日 09時58分
《伝統 》
唐仁古墳群の第1号墳頂上にある大塚神社祈年祭
春の到来を告げ、今年の豊作を祈願する祈念祭が2月25 日、東串良町新川西の大塚神社で開催され、川西地区の成年や子どもたちが「棒踊り」を奉納した。
唐仁古墳群は大小140基の古墳があり、大塚神社は古墳群中心部の第1号大塚古墳の頂上にある。神社神殿と拝殿の渡り廊下の下に竪穴式石槨があり、昭和9年に国の史跡名勝天然記念物指定を受けている。
祭りでは唐人古墳群140カ所すべてに、椀にご飯を盛り、ご飯の上に薄く引き延ばした円形餅をふたをしてお供えをする。しかし、すべての古墳にお供えするのは不可能で、今年は大塚神社神前に並ぶだけの24膳を供えた。
神事の途中で川西地区の棒踊りが神社に奉納される。棒踊りはカラフルな着物姿で、「オセロが山は、前は大川」などの短い歌詞を長く引き延ばした歌にあわせ、6尺棒(180㌢)の長い棒と3尺棒(90㌢)の短い棒を激しく打ち合って踊る。
いつもは新川西地区の棒踊り、地元大塚地区の鎌踊奉納があるが、今年はなかった。
奉納踊りが終わると、境内を田に見立てて祈念祭の特殊神事があるが、今年は数日間小雨が降り続き、地面がぬかるみのため中止された。