2024年08月13日 10時23分

《戦争と平和 》

現実をしっかり見据え原爆反対、戦争反対の歩みを

第78回広島・長崎原爆被爆者追悼祈念集会

 第78回広島・長崎原爆被爆者追悼祈念集会が、2024年8月9日、イベント広場駐車場前付近で開催され、広島、長崎の原爆で犠牲となった人たちの冥福を祈り、核兵器使用への危機感を訴え、平和な世界の実現を誓い合った。

 反戦・反核・説原発・平和運動を進める大隅市民の会(松下徳二会長)主催。

 同会の本地博事務局長が「広島で14万人、長崎で7万4千人が一瞬のうちに犠牲になり、そして被爆された方々がいまだに原爆症の後遺症に苦しんでいらっしやいます。

 被ばくを受けらがらもながらも被爆者認定を受けられるづにいる方がいらっしやり、被爆者援護法問題点もありますし、被爆者の皆さんには、時間がかありません。

 東アジアにおいては台湾有事が喧伝され、2019年に奄美大島と宮古島、そし
て2023年には石垣島で自衛隊の軍事施設が完成、ミサイルが配備されている…などの現状を訴えた。

 松下徳二会長が「今日のこの集会は1981年に上山さん兄弟の呼びかけによる第1回集会がもたれてから今年で43年目の集会ということになり、今年もその遺志を引き継ぎ、皆様と共にこうして追悼集会を持つことができることを心から感謝します。

 今、NHKの朝ドラで「虎に翼」が放送されていますが、このことについて最近、週刊金曜日という週刊雑誌で2回にわたって解説の記事がありました。
  皆さんは原爆が落とされたために「5人の子供を殺され、自分もケロイドを発し働けなくなった」として下田という方が、同じような被害を受けた4人の仲間と国を訴えて裁判を始めたという話をご存知でしょうか。

さらに、この裁判で広島・長崎への原爆投下は「明確な国際法違反である」という判決をくだした裁判官、三淵嘉子という人をご存知でしょうか。
 テレビの「虎に翼」は猪爪虎子(いのつめともこ)さんが主人公を演じていますが、そのモデルとなったのが三淵さんで、戦後しばらくまで男女差別の多かった裁判関係の世界で、三淵さんはあえて裁判官となり、悪戦苦闘続きの中で、原爆裁判の判決に一番深くかかわりを待った方と言われる方です。

 裁判は「原爆で家族を失い、自分たちも被爆した5人の原告が、起こしたもの」でした。そのうちの一人、下田という人は47歳の時に広島で被爆、5人の子供を失い、自分もケロイドを発し、働けなくなったという人です。

 これら5人の訴えに三淵さんら3人の裁判官が下した判決は、広島・長崎への原爆投下は明確な「国際法違反」であるということでした。この判決に対し、当時のどの新聞も 「原爆投下は国際法違反」という判決結果を最大のニュースとして大きく報道しています。

 平岡敬という広島市長は「核兵器の使用も開発・保有・実験も核を持たない国にとっては強烈な威嚇で国際法に反するものだ」と国際司法裁判所で陳述しています。

 この判決はその後、核兵器禁止条約につながっているのだということです。
 ところが、この報道に当時の日本の政府はなんと「原爆は日本の降伏を速め、交戦国双方の人命殺傷を防止する結果をもたらした」などと言い、国際法違反であることすら否定しています。アメリカ側の意見と全く同じです。
 
 これに対し、日本の三渕さんら裁判官は「広島市には約33万人、長崎市には約27万人が住んでいた、こんな街へ原爆を投下したことは当時の国際法から考えても明らかに違法な戦闘行為だった、18年後の現在でも生命を脅かされている人がいる」と判決。

 この判決は「非常に丁寧な論理構成だと高く評価されている」とのことですi
 「虎に翼」というこのテレビドラマが、今後どんなふうに原爆裁判に触れるのか大いに期待されているようです。

 ただ、米軍はその後も多くの原発を作り続け、それが世界中に広がり今やどの国がどれほどの原爆・水爆を持っているか数えきれないほどになっていることは皆さんご存じのとおりです。
 
 過去の日本の戦争が想像をはるかに超える加害・被害をもたらしたことから、日本はもう2度と戦争はしないと憲法でしっかり宣言したのでしたが、いつの間にか台湾有事などとして日本は戦争へ戦争へと走り続けています。

 なぜ日本が台湾有事に備えてこれほどまでに戦闘態勢を取っているのか、いざとなったら本当に中国と闘うのか、日本から中国本土へ砲撃などするのか、これ見よがしに中国側に原発を並べていて、それらが何の攻撃もないまま存続できると考えてぃるのか。

 光よりも早く飛ぶなどと言われいる砲弾からどう逃れるのか、いくつもの小島に住んでいる南西諸島の人々を誰が引率してどこにどんな手段で避難させるのか、受け入れる場所はあるのか。

 その後島の人々はどう生活していくのか、これらの多くの問いへの解答は何一つ聞いたことがありません。

 長崎では毎月9日にあの平和祈念像前で「反核9の日座り込み」を続けてきたそ
うですが、もう500回目を迎えているそうです。

 長崎市は被爆80年を機に、原爆資料館の展示を変える計画だそうですが、日本の侵略戦争に関する展示を縮小改変する姿勢だそうです。
 これに対して「行政不服審査請求」が起きているとのことです。広島もおかしなことなっていたと思います。

 現在世界には1万2121発の核兵器があるとのことです。どんな時にどんな所に使うつもりなのでしょうか。地球が粉々になるのではないかと心配です。

 自公民に維新が加わっての日本の歩みは今後さらにアメリカに引きずられて戦争へ戦争へと向かっていくはずです。
 こんな流れに私たちがしなければならないことは何なのか、世界中で今まさに起きている現実をしっかり見据えながら原爆反対、戦争反対の歩みを今後とも続けていきましょう。

 集まった市民らからそれぞれ意見や訴えがあり、11時2分にサイレンとともに黙とうを捧げた。

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