2024年10月12日 22時20分

《雑草 》

糸島~鹿屋の直行バスとおにぎりと…

 朝の連続テレビドラマで「おむすび」が放映されているが、糸島市の地域を題材にしてドラマ化している。

 2021年、鹿屋市の「JAどっ菜市場」からキャナルシティ博多、糸島高校まで、直行バスが運航される様になるという事で、東回り回廊が愈々出来たかと安心した。西都城駅と博多駅を経留して糸島高校まで運行され、鹿児島中央駅に出なくても出来るようになった。

 大隅半島の人達には利便性の選択肢が多くなった。大分や別府方面に行く人達も鹿児島中央駅に行かなくても良く、鹿屋の人達は都城も利便する様になり時間も費用も節約できるようになり東回りも忘れてはいない、何事も鹿児島駅を起点にしなければ駄目と思っていた。

 かって藩政時代には東目送りと何かにつけ大隅半島は厄介払いの位置付けが多く独自性が無くなっていくようで寂しかった。
 突然降って湧いたように福岡の糸島市から鹿児島県の鹿屋市と、バスの直行便が出ると報道で知った。
 古代史に興味がある人達は、糸島が大隅と並ぶ弥生時代に栄えた歴史背景があり、行政やJA農協関連や商工会議所も東回りの、独自の経済観光文化交流を模索していたのかと意識を新たにした。

 如何して九州の隅っこの果ての鹿屋市と西の果ての糸島が交流があったかは、単純に古代遺跡の縁があり、糸島と肝付は繋がっていたのだと私は思った。
 弥生時代後期に何方も栄えたが、謎の四世紀と言われる網が覆いかぶさり、忽然と150年間も闇に隠れていた謎も、比較対照すると少しは分かるだろうと古代史愛好家は欣喜雀躍して喜んだ。

糸島と肝付は繋がっていた…?

 血眼になって機会あれば探しても見付けられない謎を解く糸口を、掴めるのではないかと朗報に期待をよせ胸を膨ましていた。想像を絶するような空前絶後の事変がその時代に起きたのだろうと思うしかない。

 中国史にも日本史にもその期間の記録がないし断片的なかけらも見つからない。所謂謎の4世紀と言われている古代史愛好家は、夢を自分の中で膨らまして欠史を埋め合せ完結させている。
 何れ証拠が出て来る時があるだろうと弥生期晩秋期に思いを馳せ、だからその夢を追い続ける糸島の古代史ファンも思いは同じであろう。

 若しも確たる証拠が出て夢は消えるか知れない儚さを、追い続けている古代史好きの私である。
 その様な思いを馳せている処に糸島と交流できる楽しみが、音を立てて崩れ去り夢は脆くも消えた。

廃止を聞いて地団太踏んだ

 私の住む処のすぐ傍の笠之原の「JAどっ菜市場」を拠点にして、糸島までの直行便が、コロナ感染の影響もあったのか廃止になると知らせを聞く。
 当に驚天動地でありそんな馬鹿な事があるのか、九州運輸省の認可もおりて運行が開始されて間もないのにと、嬉しがらせて泣かせて消えた唄の文句じゃあるまいし地団太踏んで残念がった。
 理由は運行会社の倒産と聞いて私よりも会社の方の無念さが大きかったろう。東回廊の西都城駅~博多駅経由の糸島高校停留所まで直行便も微塵に消えた。
 片手の指の数が少なくなる程に気力も無くなった、歴史探索はこの利便性が最後の機会だったと。
 ネットで糸島の風景や背景を探ると鹿屋の田園風景と似て高隈山系の峰々が、糸島の背振り山系と重なり風景は栂平・大津・郷之原と似ている。

 違うのは電車が長閑な風景の中に走り博多方面の街並みを覗え、海からは日本最大の玄武岩洞が高さ90m入口の巾10m奥行90mと玄武岩の山塊が聳え洞窟が口を開けている。
 六角形や八角形の柱状節理は天然記念物に指定されており、3月期から11月期は洞窟内に遊覧船が入ることが出来る。
 山全体が玄武岩の様で月夜の明かりで幻想的な山肌を見せているのではないのか、芥屋の大門と呼ばれて有名であるので機会がれば訪ねてみたい。

一体となり人を呼び込む模索を

 テレビで「おにぎり」の連続ドラマが放映されているが私の思いは偶然にも糸島への直行便が無くなった代わりにテレビ、ドラマを関係者は放映を贖罪と流しているのだと自分に納得させている。
 舞台は糸島市界隈で福岡と唐津に挟まれ何方にも電車で乗り換えなしの利便性は良く、一貴山駅から深江駅までの街並みは古くは唐津街道としとして宿場町として栄えた処である。
 糸島と鹿屋の直行便が開設されると知り古代史が、この地方の歴史と類似点が多く比較対象しながら機会があれば訪ねようと思っていた矢先の廃止で、利便性が失せた今後は思っていた糸島地域の交流は無理だろう。

 私が思うに運行会社の方の熱い思いを持っていたようであるが、コロナ禍や人手不足の問題もあり大隅半島の不便性は糸島市と交流することにより、双方の経済発展と文化面の向上に寄与すると楽しみにしていた。

 直通なら精神的にも身体的にも苦痛を感じないく楽しみながら文化交流の機会が増えたと思ったが、事情が運航会社の倒産では如何ともしようがない。

 何れ糸島との直行便が再開する日があろうが、この事は新聞等や報道でされたとので糸島市や関係した各社が、此の侭では竜頭蛇尾で少なからず関係した諸団体はダメージを受ける贖罪の意味で、糸島市を「おにぎり」ドラマがテレビ放映されたと自分を納得させ、糸島市は今迄以上に知名度は上がるだろう。

 ドラマでは、松平健と橋本環奈が好演している。この地方も街おこしにはあらゆる機会を掴み、特に鹿屋市の諸機関団体と行政も一体となり人を呼び込むことを模索して欲しい。
 糸島の「おにぎり」は美味しいと聞くが鹿屋の高隈方面の米は「おにぎり」にして食べると、美味しい共通点は弥生時代後期に米栽培に力を入れたと聞く、その努力が現在に開花しているのだろう。
 
 双方の地域で美味しい米を「おにぎり」で食べる習慣は地域性にあると思う。糸島と鹿屋の直行便は全てを包含して残念であったが、又機会がきっとあると事を期待して次の世代に託そう。(岩重20241012)

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