2024年09月10日 17時06分
《伝統 》
鹿屋市高隅でそうめん流しと盆がま体験行事
そうめん流しと盆がま体験行事が、令和6年9月7日(土) たかくま石蔵館で開催され、地域の子どもたちと高齢者が、羽釜で炊いたご飯とソーメン流しを楽しんだ。
高隈地区コミュニティ協議会では、地域の伝統行事を次代に承継すること、高齢者と子どもたちが昔の行事に親しみ、触れ合うことによって地域活力の維持・増進に寄与することを目的に盆がま行事を実施。
盆釜とは、お盆に子どもたちが米などをもらい集め、自分たちで川原、道端、寺社の前など野外に竈(かまど)を築いて煮炊きし、竹の皿や柿の葉を器にして食事をするもので、子どもたちの成長を願い、教育・修行の一環として行われてきた風習。
この日は、地域の小中学生14人、高隈生き生き大学:高齡者大学高齢者15人、コミュニティ協議会約19人の計約50人が参加した。
蔵の前で羽釜でご飯を炊いて、竹箸作りにもチャレンジ、竹皿などを器にして炊き立てのご飯を食べ、また、ソーメン流しでは、竹で作った蔵の建物の長さのソーメン流しが設置され、お年寄りがまず並び、子どもたちは後方で待ち、竹で作ったコップを片手に、ミニトマトも流され「うまくつかめない」など悪戦苦闘しながら美味しそうにソーメンを食べていた。
最高齢の榎並成(しげ)さん(92)は、「戦後になってからは、食べるものも芋ばかりで盆釜の風習が廃れてきたが、こうしてまた復活してみんなで食べることができてとてもうれしいし美味しい」。
平原久子さん(91)は、「終戦のころを思い出し、戦後の生活はよく覚えています。こうしてみんなといっしょにまた食べることができて良かった」など話していた。