《歴史 》
かくれ念仏洞穴の存在を知って! 「巡礼必携」冊子発行
かくれ念仏洞穴保存会法灯会(発起人:熊谷深信)は、『かくれ念仏巡礼必携』という冊子を作成。
「地域の中に埋もれた歴史があります。この冊子を見ていただき、お住まいの近くにも隠れ念仏の存在が残れていて、ぜひ知っていただきその歴史に触れ、たずねてみてください。何か心に感じるものがあると思います…」と呼び掛けている。

熊谷さんは、三重県でお寺の住職として働きながら、かくれ念仏の存在を知り鹿児島を訪れ、以来三重県と行き来をしながら、いまはお寺を同僚に任せ、県内全域、宮崎方面まで動きやすいように霧島市にアパートを借り、SNSで発信したり、今回冊子を作りメッセージを伝えている。
隠れ念仏は、かって島津氏の支配した鹿児島県をはじめとする地域で、約300年に亘って浄土真宗取り締まりの政策があり、その凄惨な歴史や禁制下にも信仰を保ってきた人々の営みのことを「かくれ念仏」といい、洞穴等で密かに祈っていた場が、県内を中心に50を超え存在。
今、確認できているところで約30、離島等も含めるとまだ増えるが、そこでは、地域や行政も含め管理できているところと、放置されたままのところなど様々。
熊谷さんは「かくれ念仏に関しては、今の若い人たちには馴染みが無いのかもしれませんが、廃仏毀釈も含め、鹿児島ではお寺など取り締まりや弾圧がとても激しいところでした。
これら歴史は、薩摩藩の中で行われ、ここまで徹底してのことは、他の藩では見られないこの地域特有のものであり、歴史的にもとても貴重なものです。
そして昭和、平成、令和となり、その存在自体が、この鹿児島においても薄れてきていることに強い危機感を感じ、三重県と行ったり来たりしながらも発信し続けてきました。
ここまで過酷な拷問をされながらも、祈りを絶やすことがなかった当時の人たちの思いを考えると、今を生きるこの地域の人たちにもその存在を知ってもらいたい…という思いで活動を続けています。」など訴えている。
「かくれ念仏洞穴保存会法灯会」からのお知らせと嘆願として次のメッセージを伝えている。
はじめまして。弊会は「かくれ念仏洞穴保存会法灯会」と申します。
2025年3月1日から始動した、新生・小規模の会ではございますが、この度、『かくれ念仏巡礼必携』という冊子を作成いたしましたので、弊会の取り組みとあわせてご紹介させていただきます。
まず「かくれ念仏」という語について概略を説明いたします。かって島津氏の支配した鹿児島県をはじめとする地域では、約300年に亘って浄土真宗取り締まりの政策がありました。
その凄惨な歴史や禁制下にも信仰を保ってきた人々の営みのことを「かくれ念仏」と言います。
弊会はそのかくれ念仏の法座が執り行われた洞穴である、「かくれ念仏洞穴(かくれ念仏ガマ)」について、保存状態など現状の確認し、後世に伝えていくよう、保全活動をしていくことを主たる目的として、霧島市在住の熊谷深信を発起人に組織されました。
さて、今回ご案内させていただきますのは、弊会の活動の一環として、かくれ念仏洞穴を取材・写真撮影してまとめた『かくれ念仏巡礼必携』という冊子です。
今、かくれ念仏洞穴は忘れ去られ、消失の危機に晒されています。そんな現状の中、少しでも多くの方へ「かくれ念仏洞穴」を知ってもらいたいという思いで作成いたしました。
会長:熊谷深信電話
090-9900-6488
事務局連絡先
〒891-2116垂水市柊原362眞宗寺
電話0994-32-1620