《四季の話題 》
まるで黄色のじゅうたんのよう~ルーピン祭り、潮干狩りも
東串良町柏原海岸、20日までの午後6~8時はライトアップも
東串良町柏原海岸のルーピン祭りが、令和6年4月7日開催され、およそ6千人が黄色のじゅうたんを敷き詰めたようなルーピンや潮干狩りを楽しんだ。
柏原海岸には、6ヘクタールの砂丘にルーピンが色鮮やかに咲いている。今年のルーピンは最高の出来で、7日にはおよそ6千人の人出となった。
柏原海岸は志布志湾の奥にあり、海岸の砂丘地帯には、毎年春になるとルーピンの花が咲き、砂丘2キロが甘い香りで漂う。
近年ルーピンの生育が思わしくないことから、町では4年前から名古屋大学と共同研究し、昨年から京都大学も参加している。今年は海辺の方に2ヘクタール程度お花畑を増やした。
その研究成果もあり、今年のルーピンは生育が良く、鮮やかで輝くようにきれいな姿で咲き誇っている。
名古屋大学遺伝子実験施設の多田安臣教授は、「年々松林の松が生長して浜辺に影が広がり、ルーピンの生長がよくなかった。今年はお花畑を海部川まで広げ、昨年の11月に種まきした。今年の冬は寒くて霜が降りたが、その頃はルーピンが大きくなっており、耐えることができた。肥料の堆肥を工夫したせいもあり、きれいに咲いている。来年は論文にまとめたい」と話した。
昨年は4年ぶりにルーピン祭りが開催されてにぎわった。今年はあいにくの小雨模様だったが、ルーピンの花は鮮やかで満開、潮干狩りは無料で採り放題だったためか、昨年に近い約6千人が楽しんだ。
会場には地元商店街がサザエのつぼ焼き、焼きイカ、ガネ天、串焼き、みたらし団子、弁当などを出店。キッチンカーもずらりと並び、たこやき大阪キッチンカーがたこ焼き、蓬莱饅頭、かき氷などを販売し、キッチンカーも集まり、キッチンカー26はフルーツサンドなどを販売した。
イベントは午前10時がオープニングで、「かのや和太鼓集団魂保存会」の勇壮な太鼓演奏で始まった。
引き続き東串良町商工会長と町長の挨拶があり、いよいよ11時に浜辺で潮干狩りが始まった。今年も参加者が多いのではと予測し、主催者では事前に550キロのアサリ貝を放流した。
この日の小雨にもかかわらず、開始1時間前から数千人の人が浜辺に張られたロープの前で、開始を待った。
主催者は会場を広く設けたが、浜辺は人出でごった返し、「貝より人間が多いのでは」と言うほどの人出だった。開始20分後には雨が本降りになり、引き上げる人が多くなった。
肝付町の家族7人は「潮干狩りは初めてで、アサリバターと味噌汁にして食べたい」と、曽於市の馬場洋樹さん(5)は家族5人で訪れ「昨年から参加し、昨年は大漁で味噌汁にして食べた」。
後迫美空さん(13)は家族6人で2回目の参加「1時間前から並んでスタートを待った。海に入らなくても砂の上にゴロゴロしており、めっちゃ採れた。1時間待ってよかった」と話していた。
また、4月20日までの午後6~8時はルーピンのライトアップも楽しめる。