2025年10月30日 15時23分

《地域づくり 》

誰かの生き方 選択に触れ 自分らしさ見つめ直すきっかけに

第2回「わたし×未来を切り拓く」~若い世代からの学びや気づき

 第2回「わたし×未来を切り拓く」が、令和7年10月19日(日)、リナベースプラス)で開催された。

 まず、鹿屋中央高校インターアクト部の活動発表があった。
 現在24名が在籍しており、かのやばらまつりにボランティアで着ぐるみに入ったりお客様との交流を楽しんだり働く意義を学んだ。

 こども食堂では調理、読み聞かせ、配膳を手伝い食の大切さを学んだ。
 また、韓国のインターアクト生との交流や海岸清掃、ペットボトルキャップの回収などの活動をしていると発表。

 次の質疑応答があった。

写真=鹿屋中央高校インターアクト部の活動報告

 ▽なぜインターアクト部に入ったのか?
 進学コースなので、勉強だけでなく様々なボランティアをして色々な経験をしたかった。
 ▽将来の夢にも影響したか?
 今までの経験から人の役に立つ事、喜んでもらえる事を目指したいと思った。
 ボランティアに対する考えが変わり、心身共に成長出来たと感じた。
 将来的に地域の人、海外の方とも交流出来たので誰かの役に立ちたいと思ったと答えていた。

写真=「やらない後悔よりもやって後悔」と語る谷村氏


 第二部の講演のテーマは 「自分らしさに出会うとき 〜誰かの選択から学ぶ時間〜」と題して谷村亜希子氏が講演。

 谷村氏は元鹿屋市役所職員として16年間勤め42歳で退職。
 認定NPO法人ふるさと回帰支援センター移住相談員/部長を経て現在は東京都の会社勤務(地方移住促進移住プロモーション)鹿屋でフルリモートで勤務している。

 これまでの経験から、やらなくて後悔するよりも、いったんやってみようの信念のもと「他人軸」 「世間の軸」 「到達していない時間軸での心配」これを受け入れて生きたら、やがて誰かのせいにしてしまう。

 だから、失敗も成功もすべて自分自身という覚悟を決めて、自分の人生の手綱をしっかりと握ることに決めた。「どこで」 「誰と」 「どういった」仕事や働き方、暮らしをしたいのか? 退職は逃げか?経済の安定を捨てて生きていけるのか?公務員のキャリアは民間では通用しないのではないか?育ててくれた方々を裏切ることになるのではないか?やがて高齢となる親の世話は?など小さな違和感から逃げず考えた。

 私は地方移住の仕事がしたいとふるさと回帰支援センターに応募して落ちたが、落ちた理由を思い切ってたずね、希望の鹿児島県の担当ではないが香川県の担当なら、と公益社団法人 ふるさと回帰・移住交流推進機構の民間企業へ就職。
 会社の一員として成果を出す挑戦を始めた。

 その後、人材会社・クリエアナブキに転職。高松市の受託窓口を担当しながら移住相談だけではなく、就職・転職支援を実施。
45歳で香川県三豊市役所からの依頼で

 民間の立場で出向、課長補佐として勤務。
 地域戦略課で移住戦略を担うはずが 、コロナ元年となり、調整業務がメインになり、東京へ戻る。香川での暮らしや鹿屋以外の市役所経験、コロナであったからこそできた事業に携われたことは、その後の糧となった。

 再び東京の人材会社・クリエアナブキに復帰し高松市の受託窓口を担当に戻ると人生初のワーク・ライフ・バランスが充実した時期を過ごした。

写真=米粉を使ったパンやお菓子の説明をするkomeruの橋野麻美さん

 47歳、ふるさと回帰支援センターから東日本エリアの部長職の打診があり、私にその価値はあるのか?務まるのか?今の会社を辞める意味はあるのか ?と大きなチャンスに抱えきれない気持ちになるが再びふるさと回帰支援センターへ経営陣として復帰し東日本担当相談部長に。
 経営層としての全国の自治体とのシビアな交渉、講師、部下の指導に追われる日々。

 48歳、自分の価値観の根幹にかかわる事態が発生し信頼してくれた理事長、先輩や後輩同僚の顔が浮かび、他人軸と自分軸のはざまで悩んだが、株式会社みらいワークスに転職。地方創生部に所属し、全国の自治体の移住事業に携わる。念願であった鹿児島県庁の事業や、先進的な地域として有名な佐賀県武雄市の移住事業を受託。

 52歳、母が認知症になり老々介護の父が限界に。両親の介護にケアマネさんと話合いながら道筋をつける。
 東京本社採用で 、東京で全国の仕事をすることを期待されていてリモートワークの許可が降りなかったが私の働きを信用し、リモートでも大丈夫と昨年5月に鹿屋市にUターンし東京の会社員のまま、ここリナシティのコワーキングは私の仕事場所の一つとなりリモートワークをしている。

 実績を作らなければずっといられないのが民間企業で、リモート勤務の甘えはない。東京や他の地域で得たことを、鹿屋市に還元したいと地域コミュニティ誌『やうやう』に執筆したり様々な事を活動中。迷っていい、選んでいい 想像よりも、行動と交渉 自分の選択に責任を。

 動けば世界が変わる どんな結果でも自分で決め、岐路に立った時、自分の選択を信じて行きたいと語った。

写真=グループ内で感想などを共有

 アイスブレイクには米粉パンや米粉のお菓子をイベント出店で販売している『komeru』の橋野麻美さんが、息子の為、朝ごはん代わりに米粉を使ったマフィンなどを作り、今では砂糖を使わず甘酒などを使った米粉パンや米粉のお菓子を作っている。参加者には甘酒を使った米粉のベーグルと米粉の栗のパウンドケーキが振舞われた。

 最後に4人グループを作り鹿屋中央高校と講話を聞いて印象に残った言葉やエピソードやその理由を共有。

「お互いの悩みを聞けて良かった」「自分の意見を大事にしたら後々後悔しない人生を送れるのではと思った。」など感想を発表し合った。

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