2024年12月17日 10時48分

《教育・社会 》

国見小児童が河川整備の重要性を学ぶ~安全・安心な川に

 肝付町の国見小学校で令和6年12月13日、国土交通省大隅河川国道事務所主催で河川学習会か開催され、5・6年生20人が「河川整備の重要性」について学んだ。

 同校で開催されるのは2回目で、まず岩元河川管理課長が「川と防災」について講義、続いて二宮鉄工所の鶴田社長による「河川学習会」についての講義があった。

 肝属川の主な洪水と被害状況の説明があり、昭和13年10月15日の洪水では死者と行方不明者が259人の被災者の出る洪水があった。

 その後46年8月に2回発生するなどし、平成17年9月に台風14号の影響で高山観測所総雨量が937ミリに達し、床上浸水73戸などの被害が出た。その時の様子を写真で紹介された。令和2年7月6日に「氾濫特別警報」が発令された。

 このような被害が出ないように、「河川整備の重要性」を学んだ。

川の多い国日本で、川を利用して稲作や交通手段として発展してきた。水は不可欠な資源だが、水害や土砂災害を危険な存在でもある。

 治水事業は国土交通省を中心に「河川整備計画」をつくり、国土の保全や生命財産の保護に努めている。

 「治水」は災害から生活を防御する事業で、「利水」は農業用水や工場に水を送り、「環境」は水質の保全や河畔林の整備になる。

 波見川と肝属川を安全・安心な川にするため、護岸・堤防・水門・樋門・排水機場整備の治水事業が行われている。

 この日は「樋門・樋管事業」について、説明があった。樋門は川からの水の逆流を防ぐため扉で、洪水時には堤防の役目をはたす。台風や豪雨時期に市街地の水が溢れそうになったら、水門のゲートを開けて水を川に流す。逆に川の水が増水したらゲートを下げて、市街地への流入を防ぐ。

 樋門と樋管の説明があり、バスで肝属川の樋門・樋管の設置してある場所に移動し
水門は肝属川と波見川には125ヶ所の水門があり、消防団が管理している。

 水門を実際に自分の目で見て、大きさを実感。開閉するゲートの重さは40トンあり、電動で上下する。操作盤の前に立ち、上下動作するボタンを全員が押す体験をした。

 6年生の糸柳悠晴さんは「仕組みにびっくりし、知らないことを学べて良かった」と、同じく6年生の小島福己さんは「ゲートを少し上げてもたくさんの水が流れた。良い勉強になった」と話した。

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