2025年08月04日 15時20分
《行政 》
差別 偏見ない社会の大切さ 生き方 学ぶ 親子で療養所訪問
親子で療養所訪問事業が、令和7年7月30日、鹿屋市の星塚敬愛園で開催され、鹿児島市や鹿屋市など県内の親子が園内の資料館や施設を見学し、その歴史を学んだ。
県内には,星塚敬愛園と奄美和光園の2か所の国立ハンセン病療養所があり県が募集し実施されたもの。

ハンセン病は治っているにも関わらず,今もなお,両園あわせて63名(令和7年4月1日現在)の方々が療養所での生活を余儀なくされており,その平均年齢は90歳を超えている。
施設見学や入所者との交流は,長い間の誤った隔離政策による人権侵害の体験談から、差別・偏見のない社会の大切さや生き方を学ぶ貴重な機会となった。

この日は、県庁に集合したグループがバスで、園に直接集まったグループとが参加。
まずは、社会交流会館でハンセン病の歴史や敬愛園開演当時からの出来事、断種と中絶、監禁室と懲罰、住んでいた部屋の間取り、毎日の生活や作業、新薬プロミンと社会復帰、自治会発足と活動などの説明があった。
施設内の見学があり、納骨堂での献花、そして入所者、自治会との交流があり、ハンセン病への理解を深めた。

もともと串良町が実家で、鹿児島市内から参加した下小野田親子の高校生は、教育学部を目指しており、「社会勉強のために参加しました。前回も応募したのですが今回やっと参加できました。
園内に来ないと分からないことも多く、いろいろ知っておきたいことも多く、とてもいい勉強になりました。」などと話していた。