《芸術・芸能 》
ユーモアを交えた講評、会場からの感想も
アトリエ葛迫の仲間たちリナ展 美意識テーマにギャラリートーク
第2回アトリエ葛迫の仲間たち・リナ展が、令和7年4月1日までリナシテイかのや 2階ギャラリーで開催され、30日には、「美意識」をテーマにギャラリートーク、美術研修会が実施され、地域の美術ファンが集まり、葛迫幸平氏による絵画の説明を熱心に聴いた。


アトリエ葛迫は、モデルを使った人物画から静物画、風景画、自分自身の想いを心象風景として描く鹿屋市や垂水市などに在住の絵画グループ。アトリエ葛迫を巣立った仲間たちも参加しての開催となった。

この日は、葛迫氏が色についての印象を会場に聞いて、赤については情熱、魔除けの色など、青は緑も青と言ったりする、地球や生命など、黄色は稲穂など豊穣の色。
「皆さんがあっちゃこっちゃ行ったときに、景色を見て色を考えないといけない」など話し、出展した絵画や特徴のある絵画などを参加者の前に置き、出展者の意図や絵に対する思い、苦労したことを聞き、その絵の印象や色から見た入りかたなどについて会場からの声を聞いた。

西口純一さんの絵については、ふるさとの山、桜島をモチーフに描かれている。独特の構図や色使いの作品が多く、これまでは赤を中心にエネルギー溢れ抽象的に描かれていたが、最近はより写実的になっている。
葛迫氏は「自分の想いで描き、パッと見て桜島と分からなくていいと思う。絵がしゃべりすぎとか言われたりもしますが、何がなんだかわからないような桜島、観る人に想像させるということも大事。赤の補色の緑、今回の作品は緑が多いが、もっともっといろんな色を使ってもいい」。
会場からは、「今までの作品のほうが温かみがあっていいと思った」「強烈な赤という作品の印象から抑えた感じになってますが、私は大好きです。人々の生活とともにある山なので身近な緑があってもいい」「作者の内面の赤を表している桜島の作品、強烈なマグマの赤を出すより、ちょうどこれくらいがいいのでは」などの感想も出されていた。

次は、鮫島隆さんの「クラリネットを奏でる女性」、絵をはじめて2年くらい、初めて20号の人物画を手掛けられた作品についての講評、そして会場からも様々な感想が出されていた。
このほか全部で10作品について、葛迫氏のユーモアを交えた講評、会場からの辛口の感想などもあり、楽しい雰囲気でギャラリートークが行われた。


今回の出品者とその作品は次の通り。
黒木博子
悪石島のポゼ(30号) 水彩画
窓際のカントリードール(6号) 水彩画
下出水和子
出かけませんか(20号) 油彩画
張り付<(10号) 油彩画
白木川絹子
鶴丸城御楼門石垣(20号) 油彩画
模写(セザンヌ・青い花瓶)(8号) 油彩画
長崎雄二
きらめきI(30号) 油彩画
きらめきII(30号) 油彩画
古川瑞依
祇園祭1(20号) 油彩画
祇園祭2(30号) 油彩画
山下耕平
海潟小浜の夕陽(20号) アクリル画
暮れ行く街(20号) アクリル画
垣内幸典
神鮮魚(ニベ)(20号) 水彩画
なかよし姉弟(20号) 水彩画
新牛込愛香
デッサンI(木炭紙大) 木炭
デッサンII(木炭紙大) 木炭
赤塚昌子
居酒屋樹(20号) 油彩画
静物(20号) 油彩画
芦原誠一
ヤマドリと郷土玩具(20号) 油彩画
黒松・雷雲・桜島(2005)(50号) 油彩画
池田政年
TOKYO MAGURO CITY PI(50号) Mメディア
TOKYO MAGURO CITY P2(50号) Mメディア
池田よしえ
レストランルーチエ(20号) 油彩画
ハワイヤンナイト(ラッセン作模写6号) 油彩画
今吉照美
水之上から見た高隅山(20号) 油彩画
瀬戸口豊子
ひまわり(20号) 油彩画
畑を手伝う孫(20号) 油彩画
鶴田公人
1964年正月(50号) 油彩画
離れぱなれになる日(20号) 油彩画
吉崎徳子
屋久島のおもいで(20号) 油彩画
秋桜(8号) 油彩画
寺内久美子
千本イチョウ(20号) 油彩画
岩元真弓
春間近か(20号) 油彩画
紅はるか(6号) 油彩画
黒瀬龍子
紫陽花(20号) 油彩画
篠原洋子
つわぷき(20号) 油彩画
城島美代子
昼休み(20号) 油彩画
田原久代
白鳥山(20号) 油彩画
橋口淑子
我が家の野菜達(20号) 油彩画
玉ねぎ(30号) 油彩画
宮迫保章
牛根漁港(20号) 油彩画
南瓜のある静物(6号) 油彩画
関 逸郎
郷土の巨星どん(50号) 油彩画
おやっとさあ(50号) 油彩画
小濵勝久
黄昏の北埠頭(50号) 油彩画
吾平山陵参道(30号) 油彩画
山河美智郎
彼女の休息(50号) 油彩画
篠原寛人
黒牛(50号) 油彩画
鮫島 隆
クラリネットを奏でる女性(20号) 油彩画
H嬢(10号) 油彩画
葛迫幸平
春かすみ(10号) 油彩画
薫風(10号) 油彩画
主催:アトリエ葛迫の仲間たち
後援:鹿屋市教育委員会・垂水市教育委員会・大隅美術協会
事務局
〒893-0037鹿屋市田崎町2538-4 (長﨑雄二さん)
電話0994(41)1382