《雑草 》
これまでにない構図での選挙戦 この国の構図まで変えてしまうのだろうか
いよいよ20日、明日となった参院選投開票。
保守王国と言われた鹿児島選挙区では、大きな風が吹いている。
全国でもその傾向があり、参政党に吹く大きな追い風が1人区や複数区でも影響を与え、無党派層のみならず、保守系の有権者が、参政党や国民新党に票が流れ、いわゆる既成政党は苦戦を強いられている。
個々の選挙区もだが、選挙後の政界がどうなっていくのか…が注目されてきているようだ。
一つには、ネットの力が選挙に大きな影響を与えている。

写真=総務省HPから
選挙期間中だけでなく、例えば躍進を続けている参政党は、結成わずか5年で国政政党になっているが、それ以前、代表の神谷宗幣氏は、ネット上で「学校やマスメディアでは聞けない情報」など自らの考えを表現する場を次々立ち上げ、それらを発信し続けてきた。
その中には誤報や差別用語等も発しているにも関わらず、ネットを通して集まった人たちが横に強く繋がるといったネットならではのスタイルによって、急速に支持を拡大してきたとも言われている。
これまでは、新聞やラジオ、テレビが主だった情報伝達が、ネットを介しての情報収集のみならず、個々での情報発信まで可能となったこの社会。
若い世代だけでなく新聞やテレビ世代の人たちもネットに注目するようになって、特に新聞もテレビも見ないという人たちの情報は、そうした言わば限られた範囲での連帯感のようなものも育み、それがさらに強力な発信力となっていく。
それが、選挙で顕著になってきているということなのだろう。そういう時代になってきたのか。
都議選などの選挙もなのだろうが、特に全国で共通した話題で繋がっていくと、それがほぼ瞬時に連鎖し膨大な情報量となってくる。
投票に行きましょう!
しかもこれまで50%を割るという投票率が続いている選挙。
より身近な首長選でも50%前後だったり、地方議員選挙も投票率が大きく低下してきているなかでのこうした動きは、投票率が上がるというプラスの面もあるが、負の面も付随してくる。
既存の報道にとって脅威でもあるのだろうが、有権者にとっても新しい時代が到来したということを認識して情報を収集し、発信していくということを続けてきた政党や候補者が注目されるようになり、それがネットを通じて全国にも大きな影響を与えてきているというのが現状ではないのだろうか。
全国に広がる新しい波、それが各選挙区にも及んできている。
鹿児島選挙区でも、公示前後には尾辻候補、園田候補を軸に進められてきた構図も、参政党が大きく割り込み、特に無党派層の多く、保守層の票にも影響を与え、そこの構図が変化してきた。
保守王国と言われた九州でも、そうした流れに飲み込まれていっているのか。
争点となっている社会保障や物価高など、世界も含め、大きな転換期となっているからこそ、有権者の目は厳しいのだろうと感じる。
とにもかくにも、20日投開票となった参院選、これまでにない構図で選挙戦が進み、その結果によって、この国の構図まで変えてしまうのだろうか。
この時代の大きな変化に、選挙を通して参加していく。
地方選も含め3年に一度、4年に一度という大事な選挙、今後の日常も含め一人でも多く政治に参加してほしいと願う。
投票に行きましょう!(20250719米永)

写真=総務省HPから