《空家再生 》
空き家は地域の資源、セルフビルド手法で改修し活用を
THEDDO(スッド)クラフトワークショツプ
THEDDO(スッド)クラフトワークショツプが、2024年1月14日、鹿屋市吾平町の築120年の古民家空き家で、前日の錦江町の講演会に続いて行われた。
「THEDDO(スッド)」では、空き家を地域の資源ととらえ、国内外の知見をつないで、セルフビルド手法を取り入れながら新しい改修と利活用のあり方を模索していきたいと開催。
ワークショップのゲストは、長野県佐久穂地域でセルフビルドにより家を4棟建て、現在は1棟貸しの宿発施設「山村テラス」として経営するセルフビルドの専門家、岩下大悟氏(山村テラス代表)。
また、東京からのカメラマン、深澤慎平氏も参加し、同ワークショップの記録を撮っていた。
空き家は、吾平山上陵の近くで、この日は同陵駐車場に集合し、まず吾平山上陵を参拝してから現地へ向かった。
現地の空き家では、岩下氏が、建物全体を隅から隅まで見て、まず「屋根や樋(とい)に苔や草が生えているので、これを早めに取り除いていかないと、建物自体の痛みが早く進んでいく」「建物を支える柱も、土台の部分が腐っている部分があるので、他にも影響を与える」など話した。
天井裏を見て「セルフビルドするときは、建物自体の躯体がどうなっているのか確認をして、建物の強度を損なわないように」。
また、床下を見て、床下に敷かれた太い梁を見て驚き、参加者の中から「こちらではうどこ(大床)造りが行われている」などの声があり、「長野では天井の梁のほうが太い」「雪が降るからでは」などの会話もあった。
岩下氏により、建物全体を見ての感想、注意点などが話されたあと、参加者一人ひとりが感想を述べた。
近所の親戚筋も集まり、「人がたくさん来ていたので、とうとう壊すのかなと思い見に来てびっくりでした」と話し、「昔、ここには外風呂があった」など昔の建物やその周辺の話をしていた。
建物所有の福留さんは「何人かで後片付けをして、それがとても大変でしたが、こうしてたくさんの方が参加していただいて、あっというまにいろんなことができとても感謝です。私は東京に居ますので、ここをセルフビルドしていきながら、こちらにいる人に利用してもらい、4代前の先祖が手づくりしたこの築120年の家を大事にしていけたら」など話していた。