《オーガニック 》
綾町オーガニック給食の推進に関する条例を全国で初めて制定
大崎町有機農業講演会~「綾町の自然生態系農業について」
大崎町有機農業講演会が、令和5年11月16日、大崎町中央公民館大ホールで開催され、宮崎県綾町の有限会社松井農園の松井道生代表が、「綾町の自然生態系農業について」の講演を行った。
まず、綾町役場農林振興課の入田賢一課長が、次の内容で、綾町の概要や自然生態系農業などを説明。
もともとは林業の町だったが、転機は、照葉樹林伐採計画の阻止、九州中央山地国定公園の指定があり、森の価値認識から独自のまちづくりが生まれた。
写真=綾町の概要や自然生態系農業などを説明する入田氏
約50年前、日本中が大量生産、大量消費、大量廃棄で、慣行農業を推し進めていたころ、農薬や化学肥料に頼らない安全でおいしい、健康に良い農産物を作ろう。ほんものが求められる時代が来るはずだ。
それを訴えた元町長の郷田實氏の存在が大きく、昭和63年に綾町自然生態系農業の推進に関する条例を制定した…として、農業生産額の数値などを示した。
写真=「綾町の自然生態系農業について」の講演する松井氏
松井氏は、有機農業に取り組んだ理由、グリーンコープやイオン、マックスバリュ、県内ではHEARTYナガヤマ、フェニックスリゾートなど販売先を確保した手段や方法。
土づくりや独自の淡水による土壌消毒など、慣行農業と比較した際の問題点、収益、生産コスト等について。
そして、綾町オーガニック給食の推進に関する条例を全国で初めて制定し、町独自の認証制度に基づき認証された野菜を積極的に取り入れ、地産地消の推進も行っている。
写真=会場から多くの質問も
そのような野菓を学校給食で提供することは、将来を担う子どもたちが食べる給食の大切だけでなく、町全体の食への関心が高まり,綾町のまちづくりの大きな前進につながっている。
この取組は、生産者なくしては実現できず、様々な方の応援があってのこと、これからの展望は、有機農業を学べる綾オーガニックスクールを開校など、今後の展望など話した。
最後に東靖弘町長が、お礼の言葉と、今後綾町との連携や、町としての有機農業へのスタンスなど話し、閉会となった。
写真=大崎町の今後の農業など語る東町長