2025年05月06日 07時14分

《宇宙 》

岸良海岸から千葉工業大学ロケット初号機CO-1 打上成功

 肝付町内之浦岸良海岸で令和7年5月4日、千葉工業大学ハイブリッドロケット初号機「CO-1」打上実験が行われ、打上に成功した。
 同ロケットは、地元岸良地区の子どもたちが「きしら宇美亀(うみがめ)ロケット」と命名し発射された。

昨年6月24日、千葉大学は肝付町と「宇宙産業に係る人材育成に関する包括的連携協定」を締結し、初のロケット打上を実施した。

 小型・軽量・安全性を重視した設計による次世代小型ロケットの開発と運用体制の確立を目指す取り組みの一環として行った。

 ロケットは千葉工業大学と共同研究中の「AstroX」株式会社が開発するロケット用コンポーネントの一部をロケットに搭載し、共同での技術実証も兼ねた打上。

 千葉工業大学工学部教授で惑星探査研究センター首席研究員の和田豊教授と同研究所学生らが、旧岸良小学校を作業拠点として実施した。

 ABS樹脂と亜酸化窒素を用いたハイブリッドロケットモーターを搭載し、高度約250mの到達を目指す。ロケットは頂点に達すると、パラシュートとフロートを展開して海上に着水して回収する。

 ロケット発射台は千葉工業大学が設計し、鹿児島市の株式会社南光が令和6年度鹿児島県宇宙ビジネス共創支援事業補助で製作した。

 ロケットは全長1.5m、直径15.4cm、重量7㎏、到達高度目標約300m、推進方式はABS樹脂と酸化剤のハイブリッドロケット。

 この日早朝、旧岸良小学校で組み立てられ、発射場のある岸良海岸に運ばれた。同時進行で発射台組み立てが行われた岸良海岸の発射台にセットされた。

 ロケットは午前11時4分に岸良海岸から発射し、5秒後に頂点に達してパラシュートが開き、32秒後に着水して回収され、打上は成功した。

 実験後に和田豊千葉工業大学教授は「協定を結んだ肝付町と共同で岸良海岸からロケットを打ち上げて成功した。今後ロケット産業が盛んになりそのための人材が必要になり、人材育成のために続けたい。次回は各大学に呼びかけて、早ければ今年度中に共同実験で打ち上げたい」。

 永野和行肝付町長は「今日の実験は九州大学・第一工業大学なども参加して行われ、成功した。肝付町を宇宙人材育成のメッカにしたい」と話していた。

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