《イベント告知 》
鹿屋市出身の世界的に有名なヨシロットン 初の美術館個展
グラフィックアートなど 「鹿児島県霧島アートの森」で特別企画展
鹿屋市出身の世界的に有名なグラフィックアーティスト、ヨシロットンによる初の美術館個展が10月8日~11月24日まで、姶良郡湧水町の「鹿児島県霧島アートの森」で特別企画展として開催されている。
ヨシロットンさんは鹿屋工業高校卒後、東京の専門学校に進学してグラフィックアートを勉強した。
現在は東京をベースに活動するグラフィックアーティストとして、グラフィック・映像・立体・インスタレーション・音楽など、ジャンルを超えた表現方法で作品制作を行っている。
国内外問わず著名ミュージシャンのアートワーク制作、ファッションブランドへのグラフィック提供、広告ビジュアル制作、店舗空間デザインなど、アートディレクター、デザイナーとしても活動している。
ロンドン、ベルリンでの個展を経て、2018年TOLOT heuristic SHINONOMEにて大規模個展『FUTURE NATURE』を開催。
ヨシロットンの作品は、創造力とSF的美学を携えており、異なる事象が同居した世界観を構築するアーティスト。
2018年に東京で開催した個展では、山や河川などの有機的な造形物を、光を視覚化する滑らかで金属的な質感によって表現し、可視領域外の世界に思いを馳ながら、それらを記録し出力する光景を表した。
鹿児島での個展は初めてで、1年半前に話しがあり、その時から制作活動は始まった。鹿児島の雄大な自然をモチーフに、展示空間全体を用いた巨大なインスタレーション作品を発表した。
時間帯によって表情を変える空間と、映像やプリント、アルミニウム、ガラス、石、砂を用いた彫刻などの作品は、鑑賞者に新たな視座を与え、ヨシロットンの作品の「もしも」という眼差し持つきっかけを得ることになるでしょう。
展示会場に入ると目につくのが「シルバーの石」。理想の石の形をコンピーター上で組み上げ、3Dプリンターで組み上げた。
左側壁面手前は「KIRINOSHMA」で、ここは霧の中か、雪の中なのか、夢の中なのか。
その奥には5枚の絵画ある。太陽とのコラボレーション作品を目指した作品で、手前から「大浪の池への道」、「硫黄谷噴気地帯公園の雲」、「丸尾自然探勝路と湯気」、「夏の御手洗川」、「青い千里ヶ滝」の5枚。
右側の壁面には3枚の巨大な「宙の窓-霧島百景-」が展示。鹿児島の石、地面、樹皮、景色をハンドスキャナーでパソコンに取り込み、写真撮影、フィールドレコーディングによる音声収録などを加えた作品。
50分間の映像がシルバー石で鹿児島の景色が浮遊する。回転する「読み込みの柱」で作品が反射して展示室に反射する光景はここでしか見られない。
初日の会場は母校の鹿屋工業高校と松陽高校美術科生徒200人をヨシロットンさんが招待し、一般観客まで約300人がオープニングセレモニーとアーティストトークに参加した。
鹿屋工業高校建築科3年生の柏木愛夏さんと柳川栞那さんは、「平面だけではなくオブジェもあった。光が動き、その影響で他の作品も見え方が違ってきておしゃれだった。」と、松陽高校美術科2年生の女性2人は「色使いがよく、夢の中の景色では」と感想を語った。
インタビューでヨシロットンさんは「鹿屋市に宿泊して自然体感できる野外アートの公園を作りたい」と、母校の鹿屋工業高校生徒さんに「楽しい好きなことに夢中になって欲しい」と話していた。