《スポーツ 》
鹿屋体大の最新機器で測定~県高校野球選抜チーム
鹿児島県高校野球選抜チームが16日、鹿屋体育大学スポーツパフォーマンス研究センターで最新機器を用いて投球・打撃・走塁などのデータ測定を行った。
同測定会は、鹿児島県の高校野球のレベルアップに繋がればと、鹿屋体育大学と鹿児島県高野連の共同研究という形で県高校選抜チームの選手を年に2回測定しフィードバックしているもので今年で3回目。
写真=打撃測定
高校生らはフォースプレート(床反力計)やトラックマン(弾道測定器)、ラプソード(弾道測定分析機器)などの最新機器を用いて細かなデータを測定。打撃ではゲージに入り実際に打球を放ち打球速度、角度、バットの傾斜などを測定した。投手はマウンドから投球したボールの初速や球速をはじめ、ボールの軌道や回転数、回転軸などプロ野球でも用いられるデータを測定した。高校生らにとっては初めてとなる細かな測定でデータをもとに大学生からアドバイスを受けていた。
神村学園高校の高木さんは「回転数と変化球の落ち幅など知れた。回転率を上げてもっと精度を磨きたい。大学生から体の使い方や体重移動のアドバイスを貰えた」と話し自身のデータを確認していた。
鹿屋中央高校の溝渕さんは「初めて測定しました。今の球速や回転数を知れた。施設がすごくてびっくりした。」と驚いた様子だった。大島高校から参加した田中さんは「凄い施設でウキウキしています。私立高校の投手と比べて自分との違いが回転数に現れていた。上には上がいるのでまだ努力したい」と強豪私立高校の参加者との違いを感じている様子だった。
写真=投球測定
測定をサポートした大学生は「選抜チームの子ども達なのでレベルは高いです。高校生の平均値より大学生の平均値を意識している生徒が多いのも特徴です」と選抜チームの意識の高さを感じていた。
実際、高校の指導者もここまでのデータを測定することは少なく、同大野球部でデータ分析を担当している難波さんと熊谷さんに、ラプソードの見方や数値の意味などを詳しく聞いていた。熊谷さんは「変化球の効果的な使い方やどういう回転の変化球の組み合わせで相乗効果が生まれるかなどをアドバイスしました。」と話し、高校の指導者からの質問に丁寧に答えていた。
写真=走塁測定
同大野球部の藤井監督は「今回で3回目の測定です。選抜チームの子ども達が、このデータをチームに持ち帰って練習のきっかけにし、県全体の高校野球のレベルアップに繋げて欲しい。高校の先生方にも鹿屋体育大学はこういう施設で野球が出来ると知るきっかけになればと思います。」とその意義を話した。
鹿屋体育大学では2月に再び同じメンバーでの測定会を予定しており、冬場のトレーニングの成長を測定し数値化していく予定。