2024年11月21日 14時11分

《食・物産 》

環境にやさしい有機は追い風方向 付加価値を付けて販売

かのや有機農業セミナー~イオン、地球畑、県有機農業協会が説明

 かのや有機農業セミナーが、令和6年11月15日、鹿屋市農業研修センターで開催され、市内の有機農業に関心を持つ生産者や消費者等が集まり、有機栽培の取組などの事例を聴いた。

 有機農業に対する機運醸成や有機農産物への理解促進の一環として開催されたもの。
 次の内容で実施された。
 
 有機農産物の販売状況等について
 講師:イオン九州株式会社 福山博久氏

 有機栽培の取組事例等について
 講師:有限会社 かごしま有機生産組合 上野豊氏

 有機JAS認証制度等について
 講師:特定非営利活動法人 鹿児島県有機農業協会 古市聡美氏

 イオン九州株式会社では、主に次の説明があった。

 有機農産物の販売状況について、世界的には、有機農業取り組み面積は、増加している。

 有機農産物栽培が増加傾向なのか、環境にやさしい栽培、安心・安全、変わる消費者の変化、物質的にある程度豊になったので、これからは心の豊かさやゆとりある生活をする事に重きを置きたい。

 イオンの持続可能な調達原則、オンサステナビリティ基本方針に茎づき、自然資源の持続可能性と事業活動の鎚続的発展の両立を目指
し、2014年「イオン持続可能な誤達原則」を制定しました。

 オーガニックの基準をもとに、トップバリュグリーンアイのPBブランドを設定、イオン九州が取り組むISO目標として、毎月有機の実績にたいして、課題があれば対応、毎年2桁の伸び。

 イオン九州が取り組む「ビオララ」。日本経済新聞社「第5回ESGブランド調査」で、初の総合1位となった。
 マレーシアやアメリカ、COSTCOとの取り組み、有機野菜仕入れネットワークを鹿児島地区でも充実。

 JA綾町とイオンとのTVOG有機野菜の取り組みや、お客様の推しグリーンアイオーガニックなど、有機は追い風方向である。

 かごしま有機生産組合では次の要旨説明があった。
 
 オーガニックで未来に繋ぐ地球畑方式の新たな取組は、有機農産物の生産、加工、販売までを一貫して行う方式。
 約160戸の組合生産農家が、地域支部会と品目部会を組織し、研修会を行い、病害虫等の情報、知識、ノウハウ、経験等を農家間で共有。

 全ての組合生産農家が参加して年2回開催する作付会議において、契約販売のニーズ等から算定した需要量に基づいて作付計画を議論し、農家の総意として決定。

 作付会議では、品目毎のグループディスカッションも行い、規格基準や価格についても議論。

 規格外品を有効活用するため、有機JAS認証を受けた加工場を新設、「素材に負けない、加工でごまかさない」商品をつくり“地球畑origina1”ブランドで付加価値を付けて販売。

 有機農業に理解のある消費者に繋がっている生協等を中心に契約販売。海外での有機農産物のニーズにも対応し、10か国以上に輸出の実績。

 消費者に直接販売するため、地球畑3店舗、地球畑カフエ1店舗を運営、生産者と消費者を結び、有機農業を広げる拠点。

 より多くのお客様に直接農産物をお届けするため、インターネットを活用して販売。大きさ等が規格に合致しない規格外品を訳あり商品としてアウトレット価格で販売など。

 鹿児島県有機農業協会では、有機の種類や認証手数料、調査手数料など有機JASとは何か、有機JAS認証取得に向けて準備すること。

 有機JAS講習会受講、申請書入手、提出、事務局による書類確認、手数料納付、検査員による書類審査、検査員による実地調査、交通費等納付、認証の可否について判定、判定結果通知、認証書を交付。

 日本から外国への輸出、なぜ有機農業が環境にいいのか、など環境と有機農業。
 時間や労力やお金をかけて、大変な苦労の上で生産されている安心安全で体に良い、環境にやさしい食べ物たち、店頭で見かけたらぜひ手に取っていただけるとうれしいです…など説明した。

 参加者から、有機農産物の認定についての情報など質疑応答もあった。

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