2024年12月14日 11時10分

《おおすみ雑記 》

私たちの身体も地球も健全に、そんな未来を願い信じたい

 これまで何度かしつこく書いているが、これまでの化学肥料や農薬を使った農業が当たり前のように行われていることに疑義を挟んでいる。

 先日は、年間を通して60種類くらいの野菜を作っておられる農家と話をし、私たちは百姓だが、今の農業は違う…と話していた。

 今の農業は、さつまいもならさつまいも、ピーマンならピーマンなど、一つのものをずっと毎年作り続け、それを市場に出したりという農業であり、そのためにしなくてはならないことがいろいろある。

 反対に年間を通して60種類くらいという農業は、同じものをずっと作り続けそれに合った化学肥料や農薬を繰り返し使う農業とは、基本的なところが違い、より有機に近い形になるという。

 今、SDGsも含め自然なスタイル、循環型農業の取り組みも含め、農業の在り方が、大きく問われているときだと思う。

 頭がこんがらがるのは、国が進めようとしている農業と、また違った視点から農業を考えている人たちの塊、ゆるやかな組織があって、例えばデジタル社会やAIでこの世の中が大きく変わろうとしている最中で、その真逆なのかもしれないが、SDGsも含め、もっと人間的に自然なスタイルを求める何かが、私たちの潜在的なものとして個々の中、社会の中にあるような気がしている。

 それが私たちが生きる上で最も基本となる食という形で、見えない何かが私たちを揺り動かそうとしているかの如く…。
 せめて私たちが口にするものだけは、人の手のあまり掛からない、地球そのものの摂理のような、自然そのものから溢れ出る命をいただくというごくごくシンプルな食や生き方。そうしたことを頭でなく心と体で感じるような…。

有機農法と自然農法

 先日は、自然農業のセミナーを聴いた。定期的な別なセミナーも聴きに行っているが、有機農業とはまた違う、どちらかというとまた別物…というイメージで捉えることができると感じている。

 今の慣行農業も有機農業も「土」を中心に、そこへいろんなものをプラスしたり、こだわったりして、人の手を加えることで立派な作物ができるという。

 しかし自然農法は、落ち葉等が中心でナチュラルで人の手が加わらない土がベースにある。化学肥料や農薬が使われている土は肥毒、土の中に肥毒の層がある。
 土は元来、作物を育てるのに完全なものであり、土は自ら土を豊かにし、活性化させる能力を持っているので、人の手を入れるからこそいろんな虫がつき、病気になるという。

 なので、自然農法で成功する人たちは、農業の素人が多い、これまで農業をやってきた人たちは、それまでの経験や知識が邪魔をして、どこかで何かでナチュラルなものから離れていく結果になるので難しいということになるらしい。
 本当はとてもシンプルなのだと思う。ただ、天候や作物の生育具合を見て、そこでどうしても化学的なもので手を加えたくなる。堆肥等も土の力を弱めることになるらしい。
 有機農業でない自然方法では、土は自ら土を豊かにしていくので連作もお構いなし。

土がナチュラルなものであるということがベース

 また定期的に聴いているセミナーでは、水や二酸化炭素、太陽が植物の生命となり、遺伝子や酵素が生育を維持し、水素濃度等が生育させ、高・低気圧の移動という植物の生活環境をしっかり見る目を作ることだという。

 農業をしていないので何が何やらちんぷんかんぷんだが、土がナチュラルなものであるということをベースにして、基本となるのは水と二酸化炭素、太陽。

 違うのかもしれないが、私たちの身体も37兆個という細胞からできていて自然治癒能力というものがある。植物の細胞にも、呼吸の働きをするミトコンドリアと光合成の働きをする葉緑体があり、細胞膜で栄養素や不要なものを出し入れするが、外側にセルロースという物質を出して硬い細胞壁を作る。
 動物の細胞には、その細胞壁や葉緑体はないし、植物の身体はすべて細胞で出来ていて、細胞分裂で成長し、細胞分裂する成長点の場所は決まっているという。
 原理は難しそうだが、水、二酸化炭素、太陽による光合成などの理論がある程度理解でき、土がナチュラルであれば、呼吸する葉緑体や生長点という基本的なところを押さえ、それを変化し続ける天候等に合わせ考え、水やり等をしていく。

 それが難しいからいろいろ手を加えてしまうのだが、植物のこれら特質が理解できれば土に手を加えるのではない…という理論は分かるのか…、ただ私が机上の理論なので説得力はないのだが…。

帰巣本能、生存本能的に次元が違う形での食、農業

 ちょっと話をもとに戻し、植物の話もだが、こういう時代だからこそ人間も帰巣本能的に、生存本能的にナチュラルな食を求める時代になっていくのだろうか。最近、そういった人たちが増えてきているので感じること。

 国が進める農業とはまた次元が違う形でのオーガニックな農業、大げさだが植物の細胞分裂のように成長点が自然にどんどん伸びていく、そんなイメージでの自然農法、どんどん増えていくことで私たちの身体も、地球も健全になっていく、そんな未来を願い信じたい。(米永20241214)
  

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