2025年02月05日 15時26分

《空家再生 》

商店街活性化と空き家利活用~地域で持続可能な事業づくり

 商店街活性化と空き家・空き店舗利活用を考える講演会が、2025年1月30日、リナシティかのやで開催され、地域と人との新しい関係を築くための具体的な事例や、「地域で持続可能な事業づくり」の実践的な方法、事業計画のヒントを学んだ。

写真=自分たちがワクワクする、よそから見て興味惹かれるような事業を…など近藤氏

 講師は、内閣府地域活性化伝道師、総務省地域力創造アドバイザーの近藤威志さん。

 主催は、鹿児島県商店街振興組合連合会
 共催は、鹿屋本町一番商店街振興組合、鹿屋空き家活用プロジェクト

 主催の県商店街振興組合連合会の河井達志会長が「街が変わるためにはどうしたらいいのか、そのためには何をしたらいいのか、今日は勉強をしてください」などあいさつ。

写真=主催の県商店街振興組合連合会の河井達志会長あいさつ

 近藤さんは、参加者に空き家を活用してみたい方、空き家を活用している人、活用のアイデアがある人…などを問いかけ、
これまで自治体や国との関りや地域おこし協力隊関連で活動してきたことを紹介。

 できない理由を無くして、誰もがやりたいことを自由にやれる世界をつくりたい。
 喜怒哀楽の総量を上げ、誰もが活き活きと生きられる世界。場を起点とした地域と人の関係性づくりを模索してきた。

 社会課題として激増する課題である空き家・事業承継根本解決する事業をつくること。

 私たちが目指すのは、地域のコミュニティビルダー。
 地域の空き家課題は、維持管理や相続、活用に困っている空き家を引き受け、実際にさまざまな活用を進めたり、活動場所を探している人を繋いていく。

写真=鹿屋本町一番商店街振興組合の遠矢達一理事長がお礼の言葉

 実際手掛けた横須賀市での空き家・空き地の利活用の例では、2014年に空き家バンクをスタート、掲載件数39件、3年間で13件ほどの成約。

 核家族の集合体としての集合住宅で、息子、娘が出ていき、死別し空き家になる現状から、世代を越えて、文化を越えて人と人との関わりを生むことで地域が活き活きとする。

 巨大団地のリノベーションでは、圧倒的に他と違う、ここで出来ることを考えましょう。この場所で子育てをしたい人、子ども食堂、顔見知りになって挨拶できるという場づくり。

 体験型宿泊施設、パン作り、パンコミュニティなどお金払ってもらって手伝ってもらっている。
 空き家のいろんな使い方と出し方を提案していく。家財道具はそのままでいいので必要なものだけ持ち出してください。欲しい人がいたら上げるし、売ってみたりして整理。
 そうすると所有者は肩の荷が下りる。
 そこに人が集まってきて、いろいろ活動していると相談が来たりする。

 地方での古民家リノベーションによる農泊施設コミュニティスペースづくりでは、1000人ほどの集落に東京の20代~30代の若者が70人集まりリノベーションする、そのインパクトはすごい。

 全国50軒以上の空き家、空き店舗を引き受け、すべての地区の自治会に加入して活動。 

 また、飲食店の共同オーナー権、これは私の店だと言える権利やクラウドファウンディングでお金を集める。そこには地域に関わって何かをしたいという人たちが集まってくる。
 そこが情報発信の場所になったりする。

 地域住民による空き家サポーター制度を創設し、空き家情報の掘り起こし、所収者の特定・紹介、啓蒙活動等を行うなど、空き家活用例などそのノウハウを紹介。

 とにかく自分たちがワクワクする、よそから見て興味惹かれるような事業を進めていくことが大事、皆がざわつくようなディスカッションを…など話した。

 会場からは、「いろいろな活動をされ、やりやすかった地域、やりにくかった地域は」と質疑があり「何か事を起こす場合で、誰も何も決めたがらない、皆が見合っている、覚悟のない人たちとはやりたくない」など答えていた。

 鹿屋本町一番商店街振興組合の遠矢達一理事長がお礼の言葉を述べ閉会となった。

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