2024年12月08日 11時21分

《教育・社会 》

スーパーで買って食べる野菜~その大変さを知った…

京都からの修学旅行受け入れ~鹿屋市で民泊、農業体験

 吾平町上名の堀之内悟さん、節子さん夫婦の農家民宿、元気印の菜園畑(さいえんばっけ)に令和6年12月5日~7日、京都府立北嵯峨高等学校の生徒3人が修学旅行の農業体験と民泊で訪れ、芋掘りやダイコン引きなどの農作業体験を行い、民宿の新鮮でおいしい食事を楽しみ、堀之内さん夫婦との交流を深めた。

 訪れたのは同校2年の中原蒼天(そら)君、大藪誠史朗君、佐々木皓大君。
 3人は、5日夕方に着き堀之内さん夫婦と対面、この日は野菜いっぱいの豆乳鍋など囲み夕食。
 翌日は、さつまいも掘り、次の日に出荷予定のニンジンや大根の収穫と袋詰めなどを手伝い、原木シイタケ、近所の牛舎などの見学も行った。

 本格的な農業体験は初めての3人で、7日のさつまいも掘り、ニンジン、大根の収穫を終え、「芋掘りは難しかった。大きい芋がけっこう奥まで埋まっていてスコップで掘ったりしてやっと収穫できた。」「民泊をしたからこその体験ができとても良かった」などの感想を述べていた。

 また、3時の休憩には、ガネを食べ、お茶を飲みながら悟さんの農業の現状の話、特に今、気候変動やロシアとウクライナの戦争もあり、野菜がうまく育っていないし、肥料や農薬も高騰し農家も大変だ…など聞き、改めて「スーパーで買って食べるだけの野菜が、こうして長い間土を大事にして育て収穫、運んできれいにし袋詰めというこの作業の大変さを知った」「今、授業で農業のことを学ぶことがほとんどなく、実際土に触れてみていい体験となった」など語っていた。

 また、「農業を始めるには土地を買ったりお金がいるし難しいイメージがある」という声に、堀之内さんが「いま、農家の高齢化、後継者が少なく、農地はそんなに高くないし土地を貸してくれる人はいっぱいいる」「一つのものをたくさん作る農家が多いけど、うちは年間60種類くらいを作る百姓」「農業をしてくれる人は大歓迎」「これから食料不足の時代になるかもしれない」などの会話を交わしていた。

 今回の修学旅行は、5日には知覧特攻平和会館や鹿児島市内を巡り、7日は大宰府や福岡市内を周遊し帰途に就くという。

 堀之内さんは「これまで受け入れてきた子供たちが、大学に行ってから訪ねてきたりありがたく交流もしていますが、コロナもあったりで修学旅行受け入れも減り、民泊受け入れ家庭も高齢化などで減って広域で受け入れている現状です。
 体験型の教育旅行、農業体験は子供たちにもとってもいい体験で勉強になると思います。全体的にもっといい形で受け入れ体制ができれば…」など話していた。

 鹿屋市、鹿屋市観光協会では、平成23年度から修学旅行での民泊を受け入れており、県のガイドラインにより、修学旅行生等の民泊については、宿泊業を開業していなくても受け入れが可能です。受け入れに興味のある人は、ぜひご参加ください。…と呼び掛けている。

 修学旅行生の受け入れ、農家民宿への宿泊については、鹿屋市観光協会、電話0994(41)7010、 http://kanoyashi-kankokyokai.jp/publics/index/234/

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