2024年06月22日 18時02分
《芸術・芸能 》
のこった のこった 110年続く加治木くも合戦
加治木くも合戦が姶良市加治木福祉センターで令和6年6月16日、賑やかに行われた。
メスのコガネグモ同士を戦わせる伝統的な昆虫相撲競技で、毎年6月の第3日曜日に開催される行事。新型コロナの影響で3年間開催を見送っていたが、昨年復活した。
会場には野山から採集した自慢の女郎くもを持参し戦われ、競技は高さ約1.5メートルの竿の上から水平に張り出した直径1センチ、長さ50センチ程度の竹の横棒がクモ合戦の舞台となる。横棒の先端に「かまえ」と呼ばれるクモを待機させ、竿側に「仕掛け」と呼ばれるクモを待機させる。
裃と袴を着けた行司が糸を棒に付けさせて戦いは始まる。行事は「残った 残った」と声を張り上げる。勝敗は次の行為で決まる。
相手の尻に糸を掛ける。相手の尻に噛みつく。相手を棒から落とす。棒からぶら下がった相手の糸を切る。
この行事は文禄・慶長の役で島津義弘が兵士の士気を高めるために始めたとされている。今年は大正時代に始められ、110年祭として開催された。