2024年05月06日 21時28分

《イベント・行事 》

シャンシャン馬パレードなど志布志お釈迦祭りにぎわう

 県の三大祭り「お釈迦祭り」が令和6年4月29日に志布志市で開催された。
今年はシャンシャン馬に乗った花嫁行列や稚児行列があり、踊り連の市中パレードもありにぎわい、寺では甘茶掛けがあった。

 小雨の降る中、久しぶりにシャンシャン馬に乗った新婚さんが、宝満寺詣りした。
 新型コロナウイルス感染予防のため、祭りはしばらく休止されており、昨年は人力車に乗った新婚さんが、宝満寺詣りを行った。

  仏教を開いた「お釈迦様」の誕生を祝った「お釈迦まつり」は、志布志では江戸時代から行われている仏教行事。

 旧暦4月8日にかつては行われていたことから、「しがっじょか」とも言われ、5月5日に志布志市では開催していた。
 この日は雨が多く、晴天が多い4月29日(祝日)に行なうように変更された。

 今年は花嫁を乗せたシャンシャン馬や踊り連パレードなどがあり、多くの市民が参加して行われ、大勢の観光客でにぎわう。
 灌仏会は市内の金剛寺、大慈寺、宝満寺の三カ所の寺で行われ、今年は祭りが例年通り行われた。

 三寺では屋根が花で葺かれた花御堂の釈迦仏像に、1年間の無病息災と家内安全を願い、数え歳の数だけ甘茶をかる「灌仏会」が行われた。

 起源は平安時代までさかのぼる。この日のために作られた花御堂は、屋根を華やかな色や香りの花で飾り、小さな仏像を安置する。仏像は右手で天を指し左手で大地を指した誕生時のお釈迦様をかたどった誕生仏だ。

 誕生仏に参拝者が数え歳の数だけ甘茶をかけ、体を洗い清めて子どもの身体健全や諸願の成就を願う。

 甘茶とはアマチャの木から作られた、独特な甘さのあるお茶のこと。
 金剛寺や宝満寺では高価だが毎年取り寄せて、甘茶掛けだけでなく参拝者にも振る舞っている。

 金剛寺では、毎年花御堂屋根に米糊に水を溶かし、厚く塗って生花を並べて花屋根を作り、甘茶の準備をして、周囲の清掃を行っている。
 近所の人々は昔から毎年3カ所の寺を巡り甘茶掛けしている。

 祭りのパレードは午前9寺30分、市街地を通る旧道の平川やの胃腸科内科前を宝満寺に向かって出発する。
 パレードの先頭は志武士ししまる&トン助、千軒太鼓、仏教会、市長・各種団体長、白象、山車、稚児行列、釈迦御堂が続き、しゃんしゃん馬カップルを乗せた馬が3頭続く。

 シャンシャン馬には宝満寺にお参りする新婚カップルの花嫁さんが乗り、新郎は馬の手綱を引く。今年の新婚カップルは、平原拓哉さんと恵里奈さん、福重太陽さんと外山直子さん、中村修太郎さんと里穂さんの3組。途中で休憩しながら、ゆっくりと歩いて宝満寺を目指した。

 宝満寺に着くと馬から下り、宝満寺公園の特設ステージで3組のカップル紹介があり、宝満寺にお参りし、各カップルごとに順に手を合わせた。お参りが終わると、誕生時のお釈迦様をかたどった誕生仏に甘茶掛けした。

 平原拓哉さん(23)と恵里奈さん(24)は「天気が心配だったがパレードの時はやみ、周りの方々が暖かい声援を送ってくださった。笑顔の絶えない暖かい家庭をつくりたい。」と話した。

 祭りには全長1.5キロの「志布志千軒まち大市」が開催され、屋台、軽トラ市、露天商なとぢ250店舗が並んだ。後藤クリニック駐車場では「グルメだよ全員集合」があり、中華園、ライクマムなど6店舗が出店した。

 福山氏庭園見学会があり、志布志駅発の「JR九州ウォーキング」には200人以上が参加した。観光船バースには多用途支援艦「げんかい」が一般公開されるなど、1日中にぎわった。

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