2024年07月08日 18時46分

《雑草 》

鹿屋市民の6~7割は、政治を諦めているのか特に若い世代

 鹿児島県知事選は、塩田康一氏が再選を果たした。
 支持政党や団体など現職の強みで圧倒。県の基幹産業である農林水産業や観光関連産業により、今後さらに「稼ぐ力」の向上などに取り組んでいくという。

 基幹産業である農業に関しては、大隅半島は特に畜産業が盛んで、課題はあるが今後さらに稼ぐ力の向上に県全体をリードしてもらいたいと思う。

 選挙の結果は、都知事選は早い段階で当確が出ると思っていて、県知事選は少し時間がかかるのだろうとは思っていたが、やはり現職の強さが目立った。

残念な投票率鹿屋市38・68%、唯一40%割る

 当落の結果は結果として、前回のコラムでは、投票率低下のことを書いた。残念なことに50%を割った前回をさらに下回り、44・76%。

 さらに残念なことに、鹿屋市が唯一38・68%と40%を割るという結果になった。
 候補者の出身が、それぞれ鹿児島市、姶良市、霧島市出身ということもあって、大隅半島4市5町の有権者の投票行動に繋がらなかったということもあるのだろうが、それにしても大隅半島中核の鹿屋市がワーストというのは、とても残念だ。

既成政党に対しての批判、無党派層を動かす力

 比較はできないが、54人もの候補者が出馬した都知事選は60・62%で、2012年以来の60%台になったという。選挙の盛り上がりかたも都会と地方とは違うのだろうが、若い世代も投票したということなのだろうか。

 また都知事選と同時に執行された都議補選との結果から、既成政党に対しての批判、無党派層が動いた候補が得票を重ねている、また選挙スタイルの違いでも差がついたという解説もあって、当落の結果も投票率を上げた候補に軍配が上がっていくという構図も生まれてきそうだ。

 一方で県知事選は、そういった風というか、無党派層を動かすだけの選挙にならなかった。それだけではないのだろうが、44・76%は寂しいし、38・68%の鹿屋市が全体の投票率を下げたと思うと余計悲しい思いがする。ワーストワンの要因はまた、いろんな情報を集めさらに考えてみたい。

振り返ると2年前の鹿屋市長選投票率も35・4%

 昔の話だが、私自身も選挙を戦った経験もあり、身内も選挙に出て、同級生も政治家が多かったり、この仕事をしていて多くの選挙に関わり、見てきた。

 そうした中で、ここしばらく政治談議になったときとかに、地方自治、地方政治のためには、地方政党が必要だと、周りに伝えてきたがあまり響かない。
 国の施策は施策として粛々と地方で遂行していく。それはとても大事なことだが、その地方特有の課題も多くあり、国全体に広がる共通の課題も地方によってその解決の仕方も違うはずで、地域をぐるぐる回っていく中で、そうしたことを肌で感じることも多い。

 ただ、あまりこうした議論は一部の人たちを除いては、あまり進んでいかない。この地域の体質的なものもあって、それが鹿児島県の気質であったり、今度の鹿屋市の投票率もそうなのか。

 振り返ってみると、2年前の鹿屋市長選の投票率も35・4%、それよりは上がった…と喜んでいられないという現実。
 鹿屋市民の6~7割近い人たちは、政治を諦めているのか、特に若い世代…。(米永20240708)

鹿児島県知事選 投票結果

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