《医療・福祉 》
2027年7月上旬頃開院目指し 肝属郡医師会立病院起工式
肝属郡医師会立病院再整備建築工事起工式が、令和7年3月15日、錦江町城元地内(大根占郵便局隣り)で開催され、2027年2月中旬ごろに完成を見込んでおり、その工事の安全と、無事7月上旬ごろの開院を祈念して、建築主、設計監理者、施工者や来賓など60人が参加、神事や直会が行われた。

写真=工事の安全を祈願し公益社団法人肝属郡医師会の福本伸久会長が斎鎌
新病院の建築概要は次の通り。
肝属郡医師会立病院(錦江町城元地内)
用途地域=都市計画区域内(指定なし/第二種中高層住居専用地域/第一種住居区域)
病床数132床(地域包括ケア病棟50床/障害者施設等病棟47床/療養病棟35床)
敷地面積1万5780.36㎡
構造=鉄筋コンクリート造
床面積9424.86㎡(附属棟含む)
地上4階
駐車場306台(一般来院者102台/職員204台)

【新病院の診療体制】
錦江町及び南大隅町における唯一の入院可能な病院として、地域住民を支える医療サービスの窓口となり、受診しやすい地域密着型の病院となるように体制を構築。
初めて病院を来院する場合に、紹介状が無くても柔軟に対応できるようにしていく。
現在の診療科を基本として、この地域の医療ニーズや医療資源の状況等に応じて、更なる充実を図る。
【療科】
内科、脳神経内科、循環器内科、呼吸器内科、糖尿病内科、血液内科、消化器内科、肝臓内科、外科、整形外科、眼科、泌尿器科、透析内科

〈新病院の基本コンセプト〉
①シンプルでコンパクトな病院づくり
面成功率の良い整形かつシンプルな平面計画と周辺環境に配慮した4階建てのコンパクトな低層型病院
②回遊性のあるワンフロア外来
回遊性のある分かりやすい外来診療部門構成とし、外来、健診、スタッフ、サービスの導線を完全分離。
③将来変化に伴い柔軟な運用が可能な病棟
将来の人口減少や超高齢化社会に対して、病床数や病棟種別・区分の変化に柔軟な運用が可能な病棟計画
④スタッフ(職員)の動線短縮と連携促進
全フロアの中央に『スタッフべース』を計画し、各部門へのスタッフ動線の短縮、部門間連携の促進を実現

〈新病院の配置計画〉
近隣との間隔を十分確保するため、建物は敷地の中央に配置。
来院しやすいように、国道側に一般来院者駐車場と主玄関設置。
一般来院者駐車場と職員駐車場を明確に分離し、利便性を向上。
車両の混雑防止や安全面への配慮から、一般来院者やバスなどの車両と、救急車やサービス事業者、職員などの車両の出入口を分離して設置。
バスを利用する来院者や、車での送迎による乗降の際に、雨に濡れにくくするため、屋根付きの車寄せを主玄関に設置。
敷地の南側にホスピタルバークを配置し、リハビリテーションなどで活用できる場所とした。
〈新病院の平面計画〉
▽1階:外来・救急部門/健診部門/検査部門
外来や救急診療、各種検査(採血採尿/放射線/超音波/内視鏡等)、健診部門などをまとめた「ワンフロア外来」とし、来院者の利便性と診療業務の効率性に配慮。
総合受付を起点に、診察や各検査部門へ回遊性のある、わかりやすい動線とした。
外来待合は、緑豊かなホスピタルバークに面し、明るくやわらかい空間とした。
多目的ホールは、わかりやすい配置とし、集団健診、健康啓発などの地域開放や、災害が発生した場合などに利用。
▽2階:病棟(地域包括ケア) /リハビリテーション部門/血液浄化部門
地域包括ケア病棟(50床)は、一般個室、感染症対応個室、2床宰、4床室を設置。
地霞包括ケア病棟とリハビリテーション室を隣接した配置とし、患者さんの移動負担を軽減。
リハビリテーション室は、明るく眺望のよい配量とし、リハビリ庭園からホスピタルパークヘ直接おりる陪段を設けることで、歩行訓練や昇降訓練を一体的に行えるようにする。
管理本門を2階に集約して配置することで、医師や病院職員の上下移動を短縮できるようにする。
▽3階・病棟(障害者施設等病棟 療養病棟)
障害者施設等病棟(47床)は、特別個室、一般個室、感染症対応個室、2床室、4床室を設ける。
療養病棟(35床)は、特別個室、一般個室、 2床室、4床室を設ける。
各病棟の中央にスタッフステーションを設け、見守りを重視した配置とした。
将来における病床数の変化に応じて、病棟区分を自由に変更することを可能とした。
病棟全体を4つのエリア分けが可能な配置とし、将来的に緩和ケアや認知症ケアユニット等の導入も可能とした。
東西南北にディルームを設けて、自然豊かな眺望とともに、病棟廊下へ自然採光や自然通風を取り入れ、明るく快適な病棟としている。
▽4階:管理/機械設備
移動式の間仕切りにより、人数に応じて効率的に利用できる大会議室を設けた。
屋上設備スペースには、塩害による被害や騒音などの対策として、目隠し壁を設置。

写真=株式会社内藤建築事務所執行役員西日本統括部の菅忠昭部長が斎鍬
〈新病院の設備概要〉
①災害発生への対策(BCP:事業継続計画)
災害が発生した場合においても、病院の機能を3日程度維持できる設備を備える
電力=72時間以上運転可能な非常用発電設備を設置。また、3日分(72時間) 相当の燃料を備蓄できるタンク設備を設置。
給水=3日分相当の受水槽容量を確保。
排水=浄化槽の故障に備えるため、3日分相当の災害時緊急排水槽を設置。
②環境への配慮
複層ガラスを採用し、室内への熱負荷を軽減。
省エネルギーや効率の高い照明器具、空調機器を採用し、環境にやさしい設備を設置。
③)快適性への配慮
適切な照度を確保しつつ照明の色温度や間接光など、温かみのある居心地の良い空間となるように照明器具を配置。
空調機器を適切に配置し、快適な温度や湿度調整ができる環境となる設備を設置。
④医療機器等の整備
患者さんの診療や診断に必要な医療機器や入院生活を快適に過ごせるべッド等の備品、安心・安全な食事提供と職員の働き方の改善を行うための厨房設備などを整備。
医療機器等=CT撮影装置、MRー撮影装置、X線透視装置、一般撮影装置、血液検査分析装置、人工透析装置など
その他備品=病棟用べッド(一部)、厨房設備(ニュークックチル方式対応)
什器=総合待合コーナや外来待合コーナの椅子、診察室の机や椅子など
なお、既存病院から継続して利用できる医療機器、什器・備品類は、積極的に移設します。

写真=株式会社前田組の前田忠倫代表取締役が斎鋤
建設工事から開院の見込み
2025年3月から建築工事に着手し、2027年2月中旬ごろに完成を見込んでいる。
その後、開院に向けた準備を行い、2027年7月上旬ごろの開院を目指している。
起工式のこの日は、河上神社の下柳田好一郎宮司により神事が執り行われ、 地鎮之儀では、斎鎌を公益社団法人肝属郡医師会の福本伸久会長、斎鍬を株式会社内藤建築事務所執行役員西日本統括部の菅忠昭部長、斎鋤を株式会社前田組の前田忠倫代表取締役が行った。
玉串拝礼では、下柳田宮司のあと発注者の福本会長、肝属郡医師会立病院の西田卓爾院長。
森山裕衆議院議員、鶴田志郎鹿児島県議会議員、新田敏郎錦江町長、石畑博南大隅町長、笹原政夫錦江町議会、松元勇治南大隅町議会議長。
鹿児島大学法文学部法経社会学科の石塚孔信教授、株式会社医療開発研究所平野吉則代表取締役殿、株式会社内藤建築事務所の菅部長、鹿児島県建築設計監理事業協同組合設計監理事業協同組合設計共同体の川口利昭理事長、株式会社前田組の前田代表取締役らが行い、工事の安全を祈願した。
直会では、福本会長が建築主あいさつ。
来賓の自民党幹事長、森山裕衆議院議員、設計監理者の菅忠昭部長、施工者の前田忠倫代表取締役があいさつし、工事の安全と地域住民の生命、健康をそれぞれ祈願した。

写真=神酒拝戴

写真=来賓の森山裕衆議院議員があいさつ

写真=設計監理者の菅忠昭部長あいさつ

写真=施工者の前田忠倫代表取締役があいさつ
