《雑草 》
何か他人事であり無関心~77兆円対策費や気象変動考える
高校生時にバイクの免許をとって、それから大小のバイクを半世紀ほどずっと乗り続けていて、ライダーにとっては夏になると、風を切って走る気持ちのいい乗り物だったはずが今、信号で停まっているとき、容赦なくジリジリと照りつける太陽と、エンジン熱、アスファルトの反射熱で、へとへとになるときがある。
写真=再びコロナウイルス感染拡大傾向か~県データから
室内でも、あまりエアコンとか好きでないので、積極的に使ってない。エアコンのリモコンの電池が切れていたみたいで、しばらくそのままにしていたが、猛暑日も続いてさすがに大暑の22日、電池を入れ替えてスイッチを入れた。
熱中症もとても気になるところだが、最近、私の周りでも新型コロナウイルスに感染した人が増えてきていて、要職についている人や飲食店経営、人と接する機会のある人たちの話も聞くので要注意なのだろう。
街中でもマスクをする人も増えてきた。もし、コロナウイルス感染がさらに広がってくるとどうなるのだろう。
気になるのは、前回のコロナ対策費が77兆円にも及び、全世帯に配られた布マスクやGoToキャンペーン事業などその使われ方、その効果がどうなっているのか、あまり議論がなされないということ。
果たすべき役割は全うされたのか
国民一人あたり10万円を給付した「特別定額給付金事業」は13兆円、その決定の仕方、対象者などについても国民には分かりにくかったし、果たして同事業の果たすべき役割は全うされたのか疑問も投げかけられている。
中小企業支援等については、とても助かった企業、経営者もいると思うが不正も多かったと聞くし、自治体に対する地方創生臨時交付金などは、これまで課題になっていた事業をスライドさせるように利用がなされたり、純粋なコロナ感染対策以外で使われたものも少なくなかったという。
しかも、それら予算が、大企業にも一部流れたり、大企業から事務委託された会社があって、孫請け的に中小企業に流れ、その数十億円の中間マージンを取るだけのシステムだったり、それは、国への詳細な報告を免れるためのものとも指摘されている。
それら財源のほとんどは国債、国の借金
それら財源のほとんどは国債、国の借金であり、将来世代に負担を先送りする形になっている。
それだけではなく今、介護保険制度の国民負担、今後さらに増えるであろう電気等のエネルギーに対しての負担、そして次には子育てに対する支援も重くのしかかってきそうだ。
加えて、年々大きくなってきている自然災害による復旧などの負担も、今後どうなっていくのか予想を超えるものになっていくようだ。
私たちのこうした負担は、私たちが思っているよりも、増えてきているのが現状だと思う。
よくこうした高負担を北欧とかの高福祉国家、社会に例えられるが、そういった国々の福祉は、国民や社会がちゃんと監視していて、高負担だが高リターン、高福祉が実現されている。
そこと比較できるほど国民の意識は高くないと思われる。
このコロナ対策費77兆円について考えてみると、その使い道や効果についても、国民、市民がもっと意識して考え、議論をしあったりしないと、同じような感染病が再びということになったとすると、さらに70兆円、あるいはそれをもっと超える財源=借金が際限なく増え続けるということになる。
これら対策費や介護、エネルギー、子育てなどに対しても、政治家のお金の問題でこの国が揺れたのと同じように話題にし、意識を高めていかないと、今の子供たちに、もっと将来に顔向けができないのだろう。
もっと住み難い国や地域になっていく
話をもとに戻して、鹿屋を離れて関西、そして関東にも住んでいた時があって、当時、鹿児島出身です…と言うと、「鹿児島は暑いでしょう」と言われ、「そうですねえ」と答えていたが、今は、関東のほうが猛暑日が続いている。
30年ほど前に、マレーシアに行ったときに、直射日光がじりじりと肌に射しとても暑かったが、木陰に入るととてもひんやりとして気持ちがよかったのを、今のこの日差しを浴びながら思い出している。
鹿児島より暑いのは、一つには盆地とかの地形だったりするが、コンクリートジャングルが暑さを増幅していると思う。
木陰はないし、ビルの中に入るとエアコンで涼しいが、室外機の熱で外は暑さが増幅され、どこにいってもアスファルトやコンクリートの反射熱がすごい。
そう考えると、緑多き地方、この大隅半島はまだ過ごしやすいのか。
周辺の林や森が呼吸をしてくれることで空気が澄んでくるし、その清気やフィトンチッドなどで温度も違ってくる。
ただ、この気候変動、豪雨による水害や山火事等も引き起こしていて地方も大変だ。各地で起こる戦争も含め何が起こるか分からない時代になってきつつある。
前回この欄で選挙の投票率のことも書いた。なんか他人事だ。これら気象変動やこの国がどういった方向に進もうとしているのか、地方の役割はどうなのか、あまりにも無関心でいると、もっと住み難い国や地域になっていく。
もっと意識を高めたいし、高めてほしいとも思う。(米永20240729)