《教育・社会 》
ひとりぼっちを作らない地域づくり 性の多様性等考えよう
私たちだって“いいふうふ”になりたい展も
鹿屋市男女共同参画「お届けセミナー」講演会「ひとりぼっちを作らない地域づくり」が、2025年1月25日、リナシティかのやで行われ、私たちだって“いいふうふ”になりたい展in鹿屋2025も同時開催された。
鹿屋市は2024年10月から「パートナーシップ宣誓制度」を導入。
みなさんで性の多様性やパートナーシップ宣誓制度について、一緒に考えてみませんか?
また、パネル展を通して、同性婚(婚姻の平等)についてやLGBTQ(性的マイノリティー)カップルの想いを知ったり、私たちひとりひとりには何ができるのだろうと考えたりするきっかけになったら…と開催されたもの。
講師は、森あい氏
熊本県弁護士会所属弁護士(阿蘇法律事務所)
日本弁護士連合会両性の平等に関する委員会LGBTの権利に関するPTメンバー、「結婚の自由をすべての人に」訴訟九州弁護団共同代表(福岡高裁)など。
森氏は、みんなで知る性の多様性「おおいたにじいろブック」の共同監修、LGBTなど性のマイノリティについての行政職員向けハンドブックなどを紹介。
家族から否定されたり相談できる人や場所など考えると命にもかかわる問題であり、自殺リスクが高いことなど説明し、被害者にしない、加害者にしない、傍観者にしないこと。
家族以外でも、学校の先生、地域の人、クラブの指導者など子どもの周りにいる大人が力になれる。
差別やハラスメントを自分がするわけない…という思い込みの危険。自分の感覚、考えでは分からないことがあり、学ぶ必要があること。
性を考える物差し、どんな困りごとがあるか?
存在も、困りごとも見えづらい。身近な人との繋がりが薄くなりがち。身近な人に頼りづらい。偏見、蔑視、好奇の目にさらされたり、また、そうなることへの不安がある。
性別に違和感がある人たちの状況は様々であり、まずはよく知りましょう…として九州の自治体での例を通して、一人ひとりにできること、弁護士が対応しているケースなど紹介。
相談されたら、どう思っているか、何をしたいか、して欲しいか。特に子どもの場合、どうしたいかをすぐに言えないこともある。選択肢や可能性を伝えることも重要。一旦聞いたら終わりではなく、都度都度聴くこと…など説明し、鹿屋市のパートナーシップ制度を説明、いろんな人がいることが当たり前になっている場所は豊かで生きやすい…など話した。
また、私たちだって“いいふうふ”になりたい展が同時開催され、同性婚(婚姻の平等)について考えてもらうため、戸籍上同性であるため法律上の結婚ができないカップルの困りごとや、LGBTQカップルの想い、そして結婚できない現状をできる限り安心して生きるための方法をパネルで紹介した。