2025年01月27日 07時13分

《食・物産 》

パースニップやチーズ等 首都圏有名シェフによる産地視察

 首都圏で活躍する有名シェフによる県内産地視察が、令和7年1月22日、垂水市や鹿屋市などの産地を訪れ、生産者の話を聴き、交流を行った。

 22日は、東京都千代田区永田町のラ・ロシェル山王の楠野大料理長が、鹿児島市の桜島大根農家、垂水市の養殖ブリ、パースニップ農家、鹿屋市の花岡胡椒、コトブキチーズなど視察。
 また15日~17日は、クラブ・デュ・タスキドール会長で鹿児島食の匠、上柿元勝シェフらが、鹿屋市の和牛農家、新ごぼう、鹿児島市や南薩、霧島方面での産地視察を行ったもので、今回第2弾となった。

 首都圏等で活躍されている有名シェフに県内の優れた食材を売り込み,店舗で活用していただくことで本県産食材の認知度向上や販路拡大を図るために実施。

 この日は、楠野料理長と箱石英明営業企画部法人営業主任が、垂水市の垂水大同青果㈱の畑を訪れ、パースニップを実際、収穫し手に取って、同社の小谷真知子さんからパースニップの説明を聞いた。

 パースニップは、主にヨーロッパで親しまれてきた伝統野菜で、加熱するとホクホクとした食感と甘みが増すため、煮込み料理やグリル料理に使われてきたセリ科の野菜。
 食物繊維、ビタミン、ミネラルを含むヘルシーな食材。

 櫛野氏は「説明では、海外のものは店でも使っていますが、それよりもいい意味で癖がなくて食べやすい白ニンジンと聞いたので、日本でフランス料理をやっている中で、海外のものを使わないで日本の食材でフレンチをつくれたらとずっとやっているので、美味しい白ニンジンを作っている生産者にお会いできてうれしいです。

 しかもいま何本が抜いたのですがかなり大変で、1本1本手作業で抜いていらっしゃるとお聞きし、機械化とかしないで1本1本に思いをこめて育ててらっしゃるので、食材として大事に使わせてもらいたい。

 ローストしてオレンジジュースとクミンを合わせたソースを、ローストしたパースニップに塗って照り焼きみたいな感じにしてました。

 ピューレやポタージュに、ピューレしたものをスフレにも使えるし、デザートにも使えるとおしゃっていたので、お料理だけでなく焼き菓子とかにも使っえるのかな、水分量も少ないので粉物ととしても使えそうですね。」など話していた。

 小谷さんが「コロッケを作ってみたのですが、山芋や長芋のように粘り気、ねっとり感がすごいです」と話すと「食材そのものの粘り気で生クリームみたいな感じでも使えるということですね。健康にもいいと聞いたので、レストランの語源は、食べて体が健康になるということであり、語源にもそぐわっていると思います。」などやり取りしていた。

 鹿屋市の花岡胡椒については、花岡胡椒で6次産業化、県知事賞や農水大臣表彰を受けた加工品を手掛けた近藤義光氏の案内で、花岡胡椒を復活させた家族の宮迫ヨシ子さん宅で、収穫された花岡胡椒を見せてもらい、その歴史や作り方、大根の漬物などを味わった。

 花岡胡椒は、鹿屋市花岡地区で栽培されている唐辛子のことで、香りが強く、辛みがまろやか。

 楠野氏は実際、手に取って「使っている唐辛子より香りがいい」など話し、大根の漬物のレシピなど教わっていた。

 鹿屋市のkotobuki cheese㈱では、㈱寿商会経営企画部経営企画課の枦山祐子氏が、親会社の飼料会社の独自の餌にこだわり育てられた乳牛からできたチーズ同社のオリジナルで開発したナチュラルチーズ、カノヤチーズ、熟成タイプ、Japan Cheese Awards受賞セットのクリームチーズやモッツァレラチーズなどを試食。

 楠野氏は「おいしい、すごい滑らかで食べやすい、どれも牛乳の香りがしっかり残っていて、これほど残っているのはなかなかないですね。あまり細工したくない、そのまま、これに合う何か料理を作って合わしてあげほうがいい、味を変えたらもったいないというくらいおいしいです」など話していた。

 産地視察後は、各食材を活用したレストランフェア等を開催し、食材の認知度向上や販路拡大に努める予定となっている。

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