《雑草 》
大局見据え大きく羽ばたき国際社会から信頼される日本に
自民党の過半数割れは、天が下した余りにも住民を蔑ろにした事への折檻だと思うのである。
石破茂氏の長年の念願がかなったが、やっとの思いで手に入れたその結果が、安定政権の座を根底から覆されるという後始末の状況となった。
今回の石破総理の電撃総選挙の解散衆議院選挙は、自らが選んだ自民党の長年の積もりつもった塵芥の大掃除しなければならなかった結果が、定数465の過半数233を割れ込んだ結果であった。
未公認で選挙戦を勝ち抜き復帰させても220に足らない数値であるが、この結果で済んだから良いと思った人は多かったと思う。
この難破船の状況であれば再製修復可能であると思う。石破氏は時期到来と満を侍して10年来与党内反主流として、要職には付けなかったが、驕り昂ぶりの状況は限界に来ておることは察していたと思う。
キングメーカーが存在し総理の思うとおりに動かせない政権に
元菅総理も前岸田総理も、長い間の政権内部でこの状況では政権改革を行うべき時期に来ていると決断して改革を試みようとしたが、キングメーカーが存在して総裁と言えども、忠臣を尽くす部下もいる派閥が存在して政権内部改革を、総理の思うとおりに動かせない政権になって居た。
岸田総理は3年間部分的改革を行いつつ派閥解消を無くすように努力したが、キングメーカーに忠臣を尽くす部下が台頭しており、改革を進め様にも思うように行かなかった。
石破氏はこの厳しい現実を垣間見て打破しようと数回挑戦したが、党員には評判は良くても派閥が率いるドンの意向には逆らえず成し得なかったことを、野党の党首だった中には知っていた人も居たと思う。
岸田氏が党首を辞任して後任に石破氏に託す術しか道はなく、苦悩の末に予定の行動で政権改革を試みたのが、今回の電撃衆院解散総選挙であったと思う。
新しい自民党体制に生まれ変わる千歳一隅のとき
自民党の裏金工作等に関わった議員の処遇問題は、石破氏が泥舟を何とか操船してクリーン化して自民党の再生出航を図る構想を持っていたものの、いざ総裁になってみてこれは生半可な事では済まないと、思考錯誤をし図上で予測、過半数を割れ込む事を覚悟の上で、重鎮12名を党員剥奪と重複比例の救済を閉じて自陣の敵を排除。世論と野党や諸々の敵と戦う決心をして解散総選挙戦に打って出たのである。
あわよくば過半数を獲れれば幸い、過半数をどれだけ割り込むか結果待ちを想定して選挙戦に打って出たのであった。
そして、未公認にも選挙支援金を支払ったと問題視されたが、党首は指示を出してないと否定。電撃作戦は作戦指揮所が大敗の責任を取り辞任したのでそれで以上は追及出来ない。
戦いは敗れて敗走する殿(しんがり)が再起を図る為に一番重要な使命を持つのである。
いざ総理になってみて政権内野党の石破氏が思う通りに描いた構想も、簡単に事が運ばないことも把握し自らが大転換の賭けをしなければ成らないことも承知の上で決断したと思う。
長い間の悪癖習慣を打破する構想腹案は持っていたが、今回の試練は新しい自民党体制に生まれ変わる千歳一隅の機会の苦痛の胎動である。
起死回生の新生自民党の再出発を期して
石破総理もこの難局を森山幹事長と信頼できる部下と共に、徳川家康が織田信長が本能寺で潰えた時に決死の伊賀山越えを決行して岡崎に戻った故事を想起し、あらゆる権謀術数を駆使して成就して欲しい。
本能寺の謀反は薄々気付いていたと徳川家康は腹心に述懐しているが、自民党の泥舟は未だ水に溶けて沈没していない、泥舟を鉄鋼船にする意気込みで国民民主党にとっては、日本を背負う再生自民党と共に連携し不動の政党に成就して欲しい。
羽柴秀吉は備中高松城水攻めで毛利方の名将、清水宗治を湖上の船上で自害を見届け、毛利輝元と休戦し本能寺の変で織田信長を謀反で誅殺した明智光秀を討つため、中国大返しの荒業、京都山崎まで戦闘態勢で2週間はかかる行程を7日間余りで夜通し駆け抜けた。
奇跡の大返しは街道筋の住民に金子(小判)を大判振舞して、家康の出陣準備の出鼻を挫いた秀吉は山崎の合戦で明智光秀男を滅ぼした。
様々な戦いに機先を制し天下を取るのであり今、石破氏が国民民主党を自民党に組み入れる策は千歳一隅のチャンスで、彼らの立場を充分に考慮し、自陣に組み入れることにあらゆる犠牲を払ってでも成就して、来る参議院選挙には勝利することである。
議員定数は決まっているから戦い易く贅肉を取り、起死回生の新生自民党の再出発を期して欲しい。
ネットや報道関係では石破降ろしの声があるが、そんな身内騒動の暇が在ったら無所属議員の勧誘養成に励み再生自民党の復元に襟を正して取り組んで欲しいと願うものである。
船底の錆や貝殻落し錆止めを施し再生石破丸は心身共に装いも新たに再出航をして欲しい。
まず国内の安定化と国際社会から歓迎され、南西諸島の問題と台湾・尖閣諸島とイスラエルのガザ地区の紛争,ウクライナに北朝鮮が関わる問題と中国・ロシアにアメリカがどの様な対応を大統領が行うかを見据えた上、国際社会から信頼される国家体制を整え,大局を見据えて大きく羽ばたき国際社会から信頼される日本になる様念じております。(岩重20241103)