《教育・社会 》
未来を創る心豊かでたくましい人づくり等鹿屋市総合教育会議
令和6年度第2回鹿屋市総合教育会議が、令和6年11月5日、鹿屋市役所で開催され、第3期鹿屋市教育大綱の素案についてが協議された。
現行の鹿屋市第2期教育大綱が令和6年度をもって終了することや教育大綱について、首長が主催する総合教育会議で協議、決定するものとされていることから、第2回鹿屋市総合教育会議にて第3期教育大綱(令和7年度~令和11年度)の素案について協議するもの。
教育大綱とは、教育振興に闘する基本理念や基本目標などを定めるもので次の教育委員で協議された。
〈委員〉
市長 中西茂
教育長 中野健作
教育委員 早川雅子(弁護士)、浜田幸史(鹿児島県立短期大学教授)、遠矢達一(自営業)、四郎園佳恵(保護者代表)。
大綱策定の趣旨
2015年「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正で首長が、教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱を定め、総合教育会議を設け協議することが決められた。
同年、鹿屋市総合教育会議を設置し、2020年3月までの第1期、2025年3月までの鹿屋市第2期教育大綱」を策定し、教育施策を進めてきた。
その期間が終わることから、国や県の教育振興基本計画を参酌し、教育を取り巻く環境の変化や本市教育行政における現状や課題を踏まえるとともに、第3次鹿屋市総合計画との整合を図り、時代の潮流にふさわしい新たな教育施策の展開を図るための総合的な指針として策定するもの。
鹿屋市第3期教育大綱の期間は、第3次鹿屋市総合計画との整合を図るため、2025年度(令和7年度)から2029年度(令和11年度)までの5年間。
基本理念は次の通り。
〈未来を創る心豊かでたくましい人づくり〉
~夢や希望を叶え、幸せや生きがいを感じられる地域や社会を目指して~
現代は、将来の予測が困難な時代と言われており、人口減少や少子化・高齢化が進行する中で、地球規模の課題や子供の貧困、社会に対する意識の希薄化などが社会の課題として継続的に掲げられています。
こうした中、教育においては、豊かな人生を切り拓き、持続可な社会の創り手となる資質・能力を育んでいくごとや、個人が獲得し達成する幸福感だけでなく、人とのつながりや協働によって得られる幸せや生きがいについても、向上させていくことが求められています。
このような理念の下、学校教育の充実により、児童・生徒の確かな学力の向上、健やかな心身の育成や規範意識、社会性の涵養などを図るとともに、生涯学習・社会教育の充実を通して、家庭や地域の教育力を高め、郷土を愛し、協力しあい、未来を創る心豊かでたくましい人づくりを目指します。
基本目標は次の通り。
(1)未来を切り拓く力を培う教育の創造
教育の目的は、「幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと」とされています。
また、将来の予測が困難な時代において、未来を切り拓き持続可能な社会を維持・発展させていくためには、学び続ける人材の育成が求められています。そのためには、学習者を主体として他者との協働や課題解決型学習などを通じ、深い学習を体験し、自ら思考する力を育てることが重要です。
このため、本市の子どもたちの教育には、新しい社会へ主体的に参画し、新しい社会を創造していく上で基盤となる資質・能力の育成とともに、心身ともに健康な生活を送るための基礎を培う、知、徳、体を調和的に育む教育を推進します。
児童生徒一人ひとりの資質・能力を最大限に仲ばす主体的・対話的で深い学びを実現する教育及び小中一貫教育の推進、学校や家庭、地域、企業等の連携・協働に関する取組を促進し、地域社会全体で持続可能な社会の創り手となる人材を育成します。また、教育デジタルトランスフォーメーション(教育DX)を推進し、ICT機器やデジタル教材の活用のみならず、校務や働き方改革も含めた教育内容の重点化や教育リソースの最適化を図ります。
(2)地域とともに活躍できる生涯学習社会の実現
いつの時代にあっても、誰もが幸せに生きるとともに、社会や地域で自らの役割と責任を果たし、生き生きと活躍できるようにしていくことは教育の基本です。
教育を通じて全ての人が持つ可能性を開花させることで、一人ひとりが活躍し、地域でのつながりによる幸せや生きがいを感じながら、豊かで安心して暮らせる平和な社会の実現を目指すことが求められています。
そこで、多様化・高度化する学習ニーズに対応するために、教育DXの一環としてデジタル技術を活用し、オンラインによる講座等の受講機会の拡充やデジタル教育の充実等により、生涯を通じて自ら主体的に学習できる学習機会の提供、あらゆる立場の人が学習活動に参加しやすい環境づくりを推進します。
社会教育においては、学校や家庭、地域や企業等が連携・協働して人づくり、地域づくりを進める社会を目指し、地域課題の解決へ主体的に取り組む意識を涵養することで、地域コミュニティの基盤強化を図ります。
文化芸術では、心豊かで多様性に溢れ、創造的で活力ある社会を構築するため、市民が生涯を通じて文化芸術に触れられる機会の充実や主体的に文化芸術活動に参加できる場を提供し、文化の香り高いまちづくりを進めます。
史跡や民俗芸能などの文化財については、地域の財産として確実に次代へ引き継ぐとともに、地域の伝統文化への参画や保存継承のための活動を通じ、地域との絆を深め、シビックプライドの醸成を推進します。
また、誰もが生涯にわたり日常的にスポーツに親しみ、楽しむことができ、体力の維持向上や健やかな心身を育む環境づくり、スポーツを通じた交流を促進します。
これら素案に対して、グローバル化への対応、ICT化への対応、またシビックプライドについて。
地域とともに活躍できる生涯学習社会の実現とあるが、一人ひとりの個性にについてはどうなのか。
特別支援学級が増えており、それぞれの居場所がある、それぞれの行動や活動がちゃんと認められる、個々の尊厳が認められるということがウエルビーイングということであり、一人ひとりが大事にされないといけない。
このほか、学校の先生の働き方改革、教職員の余裕やゆとりについて、塾と家庭との兼ね合いなどについても意見が出されていた。