《行政 》
志布志市の地域防災力強化で企業版ふるさと納税感謝状
志布志地区に22か所小型バイオマス発電施設設置のアジアバンクホールディングス㈱が寄附
企業版ふるさと納税に係る感謝状贈呈式が、令和6年5月20日、志布志市役所で開催された。本社が東京都港区のアジアバンクホールディングス㈱により、地域防災力強化プロジェクトで大容量ポータブル蓄電池10台、太陽光パネル10台の物品納付で寄附が行われたもの。
寄附対象事業の地域防災力強化プロジェクトは、地域経済活性化の基盤となる人々が安心して住み続けられるまちづくりのため、地域社会に密着した存在である消防団や自主防災組織等の充実、強化を図り、併せて、防災に係る情報発信の強化に取り組むほか、国土強靭化や防災をはじめとする安全・安心に向けた取組を推進するもの。
アジアバンクホールディングス㈱は、平成26年5月に設立され、「エネルギーで未来を明るく人々に幸せに」という企業理念のもと、これまで太陽光や風力、バイオマスなどの再生可能エネルギー施設を全国に展開し、不動産事業や野菜サブスクリプション事業などの事業内容の多角化も進め、カーボンニュートラル実現を目指している。
令和5年4月に、志布志市志布志町安楽に木質ペレット製造工場を新設し、志布志地区計22か所の小型バイオマス発電施設を設置。
志布志市での同社バイオマス事業の発電力量については、49kwの小型バイオマスの22区画合計で発電予測量が853万7760kwh/年。一世帯あたりの平均消費電力量が4175kwh/年(環境省による令和3年度データ)として、約2044世帯分の電力量となっている。
今回の寄附については、再生可能エネルギーを通じて、さらに地域貢献をしていきたいという企業側の思いによって、企業版ふるさと納税による物品寄附が実現した。
志布志市としては、避難所や災害対応時の停電対策として配備し、大切に使用していくという。
この日は、寄附を行ったアジアバンクホールディングス株式会社の井上浩士代表取締役、企業版ふるさと納税サービス「BANKER’Sふるさと納税」で今回の仲介を行った株式会社RCGの執行役員の神大輔C00が志布志市を訪れ、感謝状贈呈式となったもの。
井上社長から志布志市の下平晴行市長へ寄付目録が手渡され、感謝状が贈呈された。
下平市長が「志布志市は、国際港湾を中心に発展し、港湾整備が進むとともに、東九州自動車道や都城志布志道路整備なども着々と進んでいるところです。
また、南海トラフ地震により被害発生が懸念され、台風や大雨などの自然災害が増し、特に能登半島地震では電気の必要性を強く感じたところであり、地域防災力強化による寄附を大変ありがたく感じている。災害発生時のみならず、通常時でも活用していきたい」など謝辞。
井上社長が、志布志市でのバイオマス事業など含め企業紹介があり、「これを機にさらに志布志市の皆様、地域社会全体に貢献していきたい」などあいさつした。
また「間伐材と未利用材を100%使ったバイオマス発電で、太陽光と違い、年間を通して利用ができるという利点があり、また発電の際の熱を利用していない状況ですので、今の22ケ所に加え、例えば蓬の里とか、あすぱる大崎さんの温泉熱源としての利用の提案もしていければと思います。
さらに千葉県などで耕作放棄地を利用して無農薬、特別栽培の野菜を定期的宅配事業も始めており、志布志市のおいしい農産物、野菜等を、ふるさと納税を通して紹介していければ」など話していた。