《行政 》
梅雨時期に入り防災意識の高揚と知識向上で市民の命守れ
令和7年度垂水市総合防災訓練(図上訓練)
令和7年度垂水市総合防災訓練(図上訓練)が、令和7年5月27日、垂水市本城の水之上地区公民館で開催された。
テーマは、地区防災計画及び個別避難計画の検証。

前線及び低気圧の接近に伴う大雨、洪水等による災害発生前後を想定。
状況に応じた情報の収集と処理及び伝達等の対応を垂水市水之上地区防災計画及び個別避難計画に基づき実施し、その実効性についての検証及び課題の抽出を行うとともに市民の防災意識の高揚と知識の向上を図ることが目的。
地上デジタル波を活用した防災情報伝達(IPDC)の実証実験が行われた。

地上デジタル波を活用した防災情報伝達(IPDC)の実証実験が行われた。
参加団体は、垂水市、垂水市消防本部・消防団、垂水市水之上地区公民館、水之上地区各振興会、特定非営利活動法人アユダール、南日本放送等。
訓練想定は次の通り。
低気圧の東進に伴い前線が南下し九州南部付近に停滞、前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込み前線活動が活発化する。
垂水市では大雨となり、気象台 から大雨警報、土砂災害警戒情報等の発表、災害対策本部からは高齢者等避難、避難指示及び緊急安全確保が発令される過程を想定する。


訓練形式は、図上訓練(ロールプレイング方式(逐次、状況付与を実施しながら訓練を進行。
この日の訓練は、前日に、降水量間100ミリ超過で、垂水市が情報連絡体制から災害警戒本部設置されスタート。

それぞれ10分おきの次のタイミングで、鹿児島地方気象台による気象情報、垂水市による避難指示など発令状況、FMたるみずによる割り込み放送が会場に流れ、状況を確認した。
5月27日
08時50分連続雨量200㍉超過
09時00分災害対策本部設置
「高齢者等避難の発令
避難所:水之上小体育館
09時10分
本城川水位:水防団出動
09時20分大雨警報(土砂)、洪水警報
09時30分土砂災害警戒情報
水之上:「避難指示」
発令市内:「高齢者等避難」避難所: 9か所開設
09時40分時間雨量70㍉、連続雨量300㍉
09時50分市内:「避難指示」発令
10時00分「緊急安全確保」発令
状況報告や避難指示等、割り込み放送があったところで、波多江聡危機管理監や、村野剛訓練アドバイザー、嶽釜静男水之上地区公民館長、瀬脇幸一公民館主事らが、「内水氾濫があった場合は」「報道関係との対応に追われる」「こども園や小学校の対応は」「安全優先で」「もっと正確な情報が必要」などの意見や現状確認が行われていた。
訓練アドバイザー、危機管理監による事後研究会(振り返り)があり、尾脇市長により「平成27年の台風19号での磯脇橋流出被害では、想定しないことが起こった経験をしたが、住民を守るためにいろんな想定をすることで気づくことがある。人の動きで違ってくる。本格的な梅雨シーズンとなり、皆さんで連携しいざ本番に備えて」などの講評があった。
嶽釜公民館長も「平成27年、1時間150㍉という豪雨で川は氾濫、トンネルは水浸しということを体験しているので、それを忘れることなく、少しでも早く非難できるよう、集落の全員でやるべきことを改めてこの訓練で確認できた。」など話していた。